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アレなんだよなぁ〜!?

最も優作な日経記事

(SPECIAL THANKS TO "Mr.DANDY")


キッコーマン、焼酎の拡販へ映画とタイアップ

 キッコーマンはこのほど、万上焼酎「トライアングル」の拡販を図るため今秋上映される東映の映画「それから」と広告でタイアップする。主な需要層である都会派のヤング層に人気のある俳優、松田優作を起用したコマーシャルフィルムなどをテレビなどで放映していく方針で、有毒ワイン事件でマイナスとなった商品イメージ回復を目指す。

 映画「それから」は夏目漱石の小説を映画化したもので、監督森田芳光氏、主演松田優作。キッコーマンでは昨年五月の発売以来、「トライアングル」のCMキャラクターに松田優作を起用しており、今回の映画に関して広告でのタイアップを決めた。

 十月中旬から映画カットを使い森田監督自らが編集したコマーシャルフィルムを全国でスポット放送するほか、劇場CM、印刷物、試写会などでキッコーマンの「トライアングル」を訴えていく計画だ。(85/10/19 日経産業新聞)

 

松田優作――信念貫き監督にも挑戦(ただいま制作中)

 ここ三、四年でこの人ほど大変身したスターはいない。かつては「野獣死すべし」などでみせた獣のようなハードアクションが光った。しかし、相次いで映画賞のベストワンに輝いた「家族ゲーム」「それから」では、家庭教師、明治の高等遊民と役こそ違うが、どこかこれまでのスターのワクをはみ出したような緊張感と鋭敏な感性で観客を圧倒した。

公開中の「ア・ホーマンス」では監督、脚本、主演と一人三役をこなす。「若僧が監督するなんて、という抵抗があるかもしれない。でもアメリカでは珍しいことではない。例えば『ストレンジャー・ザン・パラダイス』で注目されているジョン・ルーリー。彼は監督、主演で数本映画を作っているし、サックス奏者としても一流。向こうでは僕らの世代は映画、音楽、美術とごく自然に交流しているし、いろいろと手を出している」。

 「日本の映画人は一番遅れていると思いますね。例えば衣装。相変わらず撮影所内の衣装部から借り出している。東京ファッションがこれだけ国際的に注目を浴びているのに――」

 「僕は納得しないと映画には出ないんです。どの監督にも自分の考え方をはっきりいう。それで“あいつは生意気だ”と敬遠されてしまう。この映画も予定していた監督が僕との摩擦で降りてしまった。それで責任をとったんです」

 作品は東京・新宿を舞台にしたヤクザの抗争が軸。しかし、主人公の無意識下の風景を、アジアのヤミ市や未来都市の風景にダブらせたり、かなり実験的。「現代人の記憶の断片を撮ってみたかった」というのだ。(86/10/24 日本経済新聞 夕刊)

 

桜子は微笑(わら)う――男の野望、女の哀切(テレビ)

 ドラマ「桜子は微笑(わら)う」は、明治から昭和への激動の時代、中国にかけた男たちの夢と野望の道具にされて生き、死んでいった女の愛と哀切を描いた物語である。寺内小春脚本、久世光彦演出。

 東京・本郷の梔子(くちなし)写真館の当主玲三(松田優作)は、執事の橘(田村高広)と仕事をしていたが、特務機関の一員でもあった。明治末の春、玲三は写真館の前に捨てられていた子を拾い、桜子と名付けて育てる。

 玲三は、政治家藤堂(佐藤慶)からの極秘情報で、清朝滅亡後も幼帝愛新覚羅溥儀が生きていることを知り、満州(中国東北地区)に溥儀を皇帝とする国を造ることを夢見る。そのため桜子を、男に夢を与える女として育て、磨き上げ、溥儀にとりいらせようとしたのである。幼いころから厳しくしつけられた桜子(松坂慶子)は美しい、玲三の期待通りの女となった……。

 大正から昭和初期にかけてのモダニズムと退廃ムードが漂うなか、男にとって理想の女に育てられてゆく桜子の妖艶さ、そして一人の人間としての哀れさが切々と伝わってくる。松坂は玲三の夢が破れた後、逆襲する強さも含め、桜子の魅力を出し切っている。

 神経の行き届いた朝倉摂の美術もあり、久世の今年の傑作の一つに。テレビ朝日。22日(土、後9・02)(豊) (88/10/21 日本経済新聞 夕刊)

 

TVシリーズ「探偵物語」、CD―ROMソフト化――東映ビデオ、予告編も収録

 東映ビデオ(東京・中央、渡辺亮徳社長)は十一月、故松田優作氏が出演したTVシリーズ「探偵物語」=写真=をベースにしたCD―ROM(コンパクトディスクを使った読み出し専用メモリー)ソフトを発売する。シリーズ二十七話分のシナリオをデータとして活用した。今年四月にはCD―ROMソフト第一弾として「仮面ライダー作戦ファイル1」を発売しており、今後も年四本程度のペースで制作していく計画だ。

 米アップルコンピュータのマッキントッシュ向けで価格は九千八百円。従来のビデオの販売ルートは使わず、パソコンソフトの流通ルートで販売する。販売目標は五千本。

 「探偵物語」は、松田優作が演じていた私立探偵の事務所に入り込み、様々なアイテムを手掛かりにデータを手にしていく内容。当時のスタッフや出演者たちにインタビュー、より深く探偵物語について知ることができる。予告編もすべて収録。

 東映グループの映像ソフトやキャラクターはテレビやビデオで観賞される機会も多い。このためCD―ROMソフトも一定の需要が見込めると期待する。(94/08/29 日経産業新聞)

 

松田優作と復活めざす、「探偵物語」東映が公開、14日から(サイバーナビ)

 東映は十四日から、八九年に他界した松田優作=写真=の主演人気ドラマ「探偵物語」をまとめた映画を公開する。全二十七話の中から二本を選び、劇場公開用に三十五ミリの映画用に直した内容で、全国七十四館の映画館で上映する予定。

 タイトルは「蘇える優作『探偵物語』特別篇」。東映の子会社、セントラル・アーツが手がけた作品。当時は十六ミリのフィルムで撮影した。冒頭、映画監督で俳優の竹中直人氏の語りで未発表写真などを紹介し、テレビの予告編に次いで第一話と最終話(四十五分ずつ)を上映する。

 東映は九八年、正月映画として公開した「北京原人」を全国約百六十館で上映したが振るわず、最終的な配給収入は五億円の見通し。これにより全国七週間の上映予定を縮めて、「極道の妻たち 決着(けじめ)」を三週間早めて公開した経緯がある。「極道……」も配収は二億円前後にとどまる見通しで、東映は苦戦を強いられている。缶コーヒーのテレビCMで若年層にも知名度を高めた松田優作の作品で起死回生を目指す。 (98/02/04 日経産業新聞)

 

松田優作のテレビが映画に(カルチャーAtoZ)

 没後9年。リバイバルで人気が急上昇している松田優作のテレビシリーズ「探偵物語」が、「特別編」としてスクリーンによみがえった。全27話のうち、2話が35ミリのニュープリントで復活し、3月6日まで東映系劇場で公開中。

 上映しているのは、第1話「聖女が街にやって来た」と、第5話「夜汽車で来たあいつ」。新たにテレビの予告編や、秘蔵カットなどを編集し、竹中直人がナレーションを入れた15分の「メモリアルフィルム」も公開されている。

 「探偵物語」は79年9月から80年4月まで日本テレビで放映された松田の代表作。主人公、工藤俊作のキャラクターが、昨年から缶コーヒーのCMなどに使われ、オリジナルを知らない世代にも人気が高まっており、映画で新たなファンを増やしそうだ。 (98/02/19 日本経済新聞 夕刊)

 

ロックのARBが復活、8年ぶり、全国ツアーも(カルチャーAtoZ)

 ロックバンド、ARBがシングル「TOKYO OUTSIDER」(ユニバーサル)を発表、九〇年の解散以来八年ぶりに復活した。四十一歳になったボーカルの石橋凌、ドラムのキースに二人の新メンバーを加えての再出発だ。

 解散は石橋が俳優に専念することに伴う出来事だった。若いころから名優、松田優作の知遇を得ていた石橋は「日本の文化を世界に発信しようとした松田さんの遺志をつぐために、俳優でしばらく突っ走ろうと思った。しかし、音楽を捨てたわけではない。むしろ最近はうずうずしていた」と熱っぽく語る。

 シングルに続いて三月二十一日に発表するアルバム「リアル・ライフ」(同)には、社会性を帯びた硬派の歌詞が並んでいる。「俳優は自分を捨てて、他人を演じる三人称の世界。それもいいが、社会に対して自分が意見することができないというもどかしさもあった」。自分で歌詞を作って歌う一人称の世界に戻ってきた彼が放つ言葉は、今の時代だからこそなおさら深く響きそうだ。

 「今の若い世代は人と人とのつながりを持たずに、バーチャルな世界で生きている。若者をめぐる様々な事件が頻発するこの状況に対して、何らかの行動が起こせる最後の世代が今の三十、四十代ではないか。もちろん若者にメッセージを押しつけるつもりはないし、気負いもない。ただ、大人がリアルな自分をさらけだして見せることは重要だと思う」

 復活ライブの日程は、四月十七・十八日=東京・赤坂ブリッツ、五月十五日=愛知県勤労会館、十六日=大阪厚生年金会館、十八日=福岡市民会館、二十四日=神戸チキンジョージ、二十八・二十九日=東京・渋谷公会堂ほか。(98/02/26 日本経済新聞 夕刊)



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