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4. 日本人の現実モラル(1999.8.26)
よく日本では「金儲けが尊敬されない」といわれるが実際にそうであろうか?
その中には妬みや嫉みも相当含まれている。
私が考えるのは日本人は何かひとつの事に集中しすぎるというきらいがある。
周りの環境を考えずに突き進んでしまうのである。
地域住民の環境を壊しても法の下に正しければ、それでいいんだという開き直り。
ここに完全に欠如しているのは「公共の利益」という概念。
日本人の意識に「家族」「会社」というのはあるのだが「地域社会」=コミュニティが存在していない。
生き方が粋じゃない。
どうもエゴの塊が服を着て闊歩している。
昨日も屋外のビアホールで酔っ払ったきったない顔の少女が思い切り私にぶつかってきたのだが
謝罪がなかったので大きな声で怒鳴ったが付き添いの男二人がいると思って、「さっき、謝った」などと平気で嘘をつき逃げてしまう。
謝るという行為を全く理解していない。
付き添いの馬鹿な男は女の言い分をそのまま受け入れてしまう。
「モラルのないガキ共はもう来るな」、そう叫びたい衝動に駆られた。
こういう状況ならば、いっそガキは隔離してしまった方がいい。
大人も教育が出来ないのならば、何のためにもならない甘ったれはいらない。
心がひどくブスである。外見ばかり気にしていたらこうなったのか・・・。
大人が大人らしくない、子供が子供らしくない、社長が社長らしくない、様々な役割が大根役者たちによって演じられている。
虚飾に彩られた日本。
思考を停止してしまった母国。
けれど、国に思いを馳せる人間たちは数多くないが存在する。
それでも数が少な過ぎる。
企業の人事課も一昔前なら絶対にならないような奴が人事に携わっている。
一度、世の中が悪い回転を仕出すととことん悪い方向に進んでしまう。
こんな時だから企業も良心を持てば良いのだが「買い手市場」を傲慢に突き進んでいる。
面接を受ける「弱者」は敏感にそれを感じ取る。
自分をアピールしているのだが冷ややかな態度で質問を浴びせる面接官。
会社に今、存在している人間達は自分が如何に傲慢不遜であるかが分かっていない。
「それが当たり前じゃない」
そんな声が聞こえてきそうだ。
「そんな立場に自分が立てば、理解出来るよ」
私は基本的に「経験」をしていないことはその本質を理解することは出来ないと思っている。
それは自分の殻に篭ることかもしれないが想像だけでは不可能なこともある。
人間、いつ立場が入れ替わるか分からない。
『情けは人のためならず』である。これを逆の意味にとっている人間は多い。実は最近、麻雀をやっている時に発覚したのだが私の友人もそうであった。
これは「情け」は人のためにならないから情けを掛けてはいけないという事ではなく、他人に情けを掛けると巡り巡って自分に還ってくるいう意味である。
だから今、他人に唾を吐いていると巡り巡って、自分に還ってくるよ。こういう時代だからこそ人に優しくならなければならない。変な意味の同情ではない。同情では問題を解決することは出来ない。
人を正しく見る目を養うということだ。人は余裕がないと人を見ずにその人間についている肩書きや財産に目が行ってしまう。だが、モラルというのは本来、肩書きなどに関係しない。特にこの日本では「肩書き」のある人物が逆にモラルに欠けるところが多い。
『エリート』という意味を全く履き違えているのだ。
そういう事実から経済や周りの環境がどんな状況にあろうともモラルを自分に身に付けることが現代に最も必要なことではないかと思う。