探偵物語--１７話　黒猫に罠を張れ

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17.　黒猫に罠を張れ

【出演者】松田優作、成田三樹夫、竹田かほり、山西道広、ナンシー.チェニー、高品格、桑山正一、梅津栄、広瀬昌助、久遠利三、武央和也、恵千比呂、広田正光、賀川修嗣、滝川潤、葉山良二、宮下順子【監督】小澤啓一【脚本】宮田雪【原作】小鷹信光

【あらすじ＆工藤語録】

　ゴヤ作時価1億円の絵を含む高級絵画を運ぶ輸送車が襲われた。服部と松本の捜査も虚しく、事件関係者の偽警官とガードマンは間もなく射殺された。警察の読みではどうもこの事件には6年振りに日本に現れた「怪盗黒猫」が絡んでいるらしかった。

　同時期に工藤もかほりとナンシーを使い、ある黒猫探しをしていた。その折りに犬塚(桑山正一)という弁護士が訪ねてきて、この黒猫の消息を知っているとの事で工藤は藁にも縋る思いで彼に従った。ところがこれは全くの嘘で工藤は前記の「怪盗黒猫事件」に巻き込まれることになる。

　犬塚に従いある事務所に行くとそこにいたのは保険会社関係の山根と篠塚、警備会社の中川(葉山良二)それと絵の持ち主の仁科蘭子(宮下順子)という女性であった。即金で100万円を見せられた工藤は仕事を打算的に引き受けてしまう。

　依頼内容は多額の保険金に絡む絵画の取り戻しであった。だがあろう事か工藤は蘭子と同行した犯人との現金の引き渡しに失敗し、ライフルで乱射された上に2億5千万を強奪されてしまう。

　しかし、その時に釣り船から強奪現場を見ていた一人の老人がいた。この件で大きく探偵の信用を失墜した工藤だったが警察に於いての「怪盗黒猫」の資料調査と現場を目撃した老人を調べる事により危機を打開しようとした。

　目撃したと思われる老人は横浜元町で骨董屋を営むサイ(高品格)という中国人であった。工藤はモーターボートに関するサイの助言から事件には加納というやくざが絡んでいることを突き止める。

　けれど、彼を調べようとした矢先に加納は射殺されてしまう。再びサイを訪ねた工藤は彼が正真正銘の「怪盗黒猫」でこの事件は自分の名を語ったもので自己の信念をねじ曲げられて非常に憤りを感じているとの声を聞く。

　彼らはお互いの信用の復活のために同盟を組み、事件の真相に迫ることを誓う...。

　工藤語録　「口はカタイですから」「この野郎、狸みたい顔しやがって冗談きついんだよ」「私、探偵稼業の信用回復のために」「知りすぎたのね～」「警察うるさいから気を付けろよ。芸能人、特にうるさいから」