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12. 人質射殺7PM
【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、高品格、小野武彦、峰竜太、美田麻紗子、粟津號、(佐藤慶)、小山田宗徳、(佐藤オリエ)、河原崎次郎、片桐竜次、笹木俊志、鈴木弘子、田中加奈子、原先良一、吉田昭義、賀川修嗣、吉田正一、永野昭彦、水流良昭、丘みつ子、石原裕次郎【監督】村川透【脚本】峯尾基三【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三
【あらすじ&徳のかましギャグ】
6年振りに刑務所から出所するアニキと呼ばれる男。その名、大塚ガクジ(河原崎次郎)の胸の中にはある男に対する"積年の大怨"があった。2人の弟分・谷川コウゾウ(笹木俊志)とマナブ(片桐竜次)に会う大塚。その光景を見ていたのは大内と上条刑事であった。
彼らのところには出所早々、大塚がヤマを踏むというたれ込みがあったのだ。彼らが見守る中で大塚他二名は幌のついた荷台を持つトラックを走らせた。そして、黒岩軍団が張り込む中で彼らはたれ込み通り、犯行に及ぶ。それは小便で止まった3億円を積む現金輸送車であった。
3億円の中から1億円を盗み出し、目出し帽にライフルを構えた大塚らを追跡する黒岩軍団だったが谷川の足をショットガンで傷つけただけで彼らを逃がしてしまう。トラックは新興住宅街の百合ヶ丘で発見される。その付近を黒岩らは捜索し、伊礼外科前で谷川の血痕らしきものを見つける。
その頃、彼らは付近にあった北川という家に立て籠もっていたのだった。不幸にも夫が海外出張中で妻(鈴木弘子)と子供二人が人質になってしまう。この緊急事態に黒岩軍団は向かいのアパートで盗聴装置を設置し、腰を据えて張り込む。
徳吉の役割は「ドテラ、ハンチングにサングラス」という押し売りに変装して北川邸に潜り込むことであった。その目的は大塚に引っ張り込まれることにより達成される。盗聴マイクで内部の状況を伝えようとする徳吉。そんな中で犯人の一人で黒岩に撃たれた谷川の傷が悪化していた。
谷川はマナブに当たり散らすが逆に彼はこの事件を起こすために2年間もガードマンになったことを訴える。外では水道工事が始まったがこれは黒岩達の作戦であった。だが、それはガスバーナーを使用したホースから大塚にばれてしまうという結果になってしまう。
黒岩は左腕をライフルで撃たれ、徳吉も盗聴マイクが見つかり、刑事であることが判明する。黒岩は宗方の治療を受け、その横には彼を労る吉野がいた。その直後、大塚の要求は人質と黒岩の身柄の交換であった。
そして、これが受け入れられないと6:30PMから人質を一人ずつ殺していくと言う。実は黒岩と大塚には6年前の深い因縁があったのだ。内容は当時、黒岩が追っていた笠原組の賭場の上がり2000万円を大塚が盗んでしまったのである。
黒岩の捜査によって大塚の仲間は笠原組に惨殺され、彼も逮捕される。非合法な金だと主張する大塚に対して黒岩は自白に追い込むために同じ房に笠原組の組員を収容し、目的を達したのである。これを大塚は黒岩に填められたと恨みに思ってしまう。
息詰まる捜査展開に課長の胃は痛んだ。同時に幸子が襲われた現金輸送車の銀行員が死んだことを告げに現れる。一方、大塚は電話であくまでも黒岩との交渉を強要し、受話器の向こうでは銃声が聞こえる。人質を一人殺したというのである。
その事実から中にいる徳吉を案じる黒岩は遂に意を決して大塚に近づく。6時45分-約束の時間を15分延ばし、"7PM"に黒岩は「やめて」と心配する吉野の声を余所に宗方に「これは賭けです」と告げ、一人で大塚と対するのだが...。
BGM・ビューティ・ペア「かけめぐる青春」、渡哲也「ひとり」
徳のかましギャグ 「今日は実にいい天気で曇ってますなあ」「冗談、キツイんだよ」