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27. 爆破予告
【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、小山田宗徳、高品格、美田麻紗子、森正親、舛田紀子、小林稔侍、本田博太郎、伊藤豪、黒木佐甫良、伊藤弘一、宮田光、岸本功、荒瀬寛樹、井上由実子、門間勝美、石川弦志、(丘みつ子)、石原裕次郎【監督】長谷部安春【脚本】峯尾基三【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三
【あらすじ&徳のかましギャグ】
有栖川公園で青い花柄プリント着衣の女性が殺された。名前は鳥居ナツコ、山手観光に勤務するバスガイドであった。彼女の左手の指には犯人の毛髪と思われるものが付着していた。直ぐに目撃者が見つかる。
犬の散歩をさせていた初老の男性が言い争いをしている男女を昨夜10:30頃に見掛けたという。そんな中で城西署に戻った徳吉を待ちかまえていたかのように電話が鳴った。その内容は「次の犠牲者を出したくなかったら500万円を古紙幣で用意せよ」というものだった。
「30分後に又電話する」ということでそれは切れた。これはまさしく「城西署」に対する脅しであった。徳吉が引き延ばしたにも関わらず逆探は渋谷区管内ということしか分からない。黒岩と徳吉以外は渋谷区管内を虱潰しに捜査を開始した。
犯人が二回目の要求をして来た時、それは功を奏す。犯人は「渋谷駅前の中光ビル前で取り引きする」と告げてきた。今度は逆探が成功し、上条がその公衆電話ボックスを発見するがすんでの所で犯人を取り逃がしてしまう。
丁度、署でその件を討議していた時、「犯人が自首した」との報が入る。驚愕する黒岩軍団は広尾交番に犯人を引き取りに行く。前田リョウ(本田博太郎)という犯人は「彼女にプロポーズをしたが断られたので殺した」とあっさり自白する。
目撃者も間違いない事を認め、ナツコが掴んでいた毛髪とも一致する。事件は一件落着したかに思われたがその夜、宿直だった徳吉はまたあの忌まわしい声を聞くことになる。「爆弾を仕掛けた。明朝6:00に爆発する」という。「今度は本気だ」と犯人は念を押したが徳吉はこの言葉を信じなかった。
だが、明朝6:00に時限式ダイナマイト1kgが都営バスの中で爆発する。愕然とする徳吉。その後の調べでは犯人らしき男が東初台から代々木4丁目まで乗車していたらしいことが判明。それを目撃したと思われる最重要人物の桑野ヒロコという女性も渋谷病院で息を引き取ってしまう。
だが、彼女は致命傷となった頸動脈から時計の裏蓋らしい金属片を宗方に託す。彼はそれを黒岩に渡す。一方、城西署には犯人から徳吉に「だから人の話は聞くもんだよ」と再び電話が掛かる。今度の爆破予告は21:00で2000万円古紙幣の要求だった。
「2時間後の15:00に電話を又入れる」と言って切れる。1時間後に再び電話は掛かってくるがその時、時計の金属片から中井ヒロユキ(小林稔侍)という購買者の名前が分かる。下目黒にある彼のアパートを訪ねると決定的な証拠である雷管や爆弾関係の新聞記事スクラップが発見される。
写真を見ると上条も彼に間違いないと確認する。徳吉はこういう事実を踏まえて「2000万円は用意出来たので取引場所を指定してくれ」と言うと「16時に緑屋というデパートの屋上のビアガーデン」と中井は指定した。黒岩軍団はそこに集結する。
現場で待機していると徳吉が電話で呼び出される。中井の目的は「100万円をばらまけ!」というものだった。徳吉は黒岩にこの事を話すと「中井はどこかから監視している、逆サイドでばらまいたことにして様子を見よう」と指示した。
二回目の呼び出しで徳吉は中井にその通りに告げると「歩行者天国側にもばらまけ!」と強要する。仕方なくばらまく徳吉、拾う歩行者天国の通行人達。三回目の電話は「もう100万ばらまけ、やらないとドッカーンだ」と告げて来た。
しかしその時、既に彼の居場所を突き止め、黒岩達は中井の姿を確認していた。とうとう逮捕にも成功する。必死の徳吉と黒岩が取調室で問い詰めるがなかなか口を割らない中井。彼はその折りにとんでもない事を口走る。彼は昭島の火薬庫からダイナマイト10kgを盗み、それで爆薬を仕掛けたというのだ。
確かめてみると昭島から11kgの爆薬が盗まれたことは事実であった。1kgの爆薬を前回使用しているので計算上も合う。黒岩に連れられた中井は留置所に入る直前に仕掛けた場所を遂にゲロする。それはH(阪神)-S(ヤクルト)戦が行われていた数万の観客で埋まっていた京浜球場(神宮球場)21:00だった...。
BGM・渡哲也「ひとり」
徳のかましギャグ 「君ねぇ、クイズやってるんじゃないんだから聞かれる前に自分の名前、言わなきゃ」「君ねぇ、まさか冗談やってるんじゃないの、ホントに『ナツイトリコ』やったの」「高見の見物?テレビ映画やってるんじゃないんだよ」