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アレなんだよなぁ〜!?

28. 狙撃

【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、小山田宗徳、高品格、美田麻紗子、森正親、舛田紀子、殿山泰司、横森久、夏海千佳子、中庸介、五条博、中平哲仟、北上忠行、庄司三郎、稲川善一、篠原大介、泉よし子、玉川伊佐男、丘みつ子、石原裕次郎【監督】小澤啓一【脚本】金子成人【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三

【あらすじ&徳のかましギャグ】

 7日午前11時8分。黒革手袋に楕円形の黒縁眼鏡でライフルを組み立てる初老の男。トイレの窓からは「小島金融」という看板が見えた。標的はそこの主人・小島良造[65](殿山泰司)、彼の判で押したような行動はこの一週間で完全に把握されていた。

 そして次の瞬間、サイレンサーを付けたライフルの弾丸は小島に命中した。だが、渋谷病院に運ばれた小島は一命を取り留める。黒岩軍団は直ぐに「小島の身辺調査」と「彼から借金をしていた人々」の捜査を開始する。

 この小島という男は多額の手形割引や代替者を立てた借金を主としていた悪徳金融業者で恨みを持つ人の数は分からないほど多く、別名「死神」と異名を取るほどであった。以前は政治家やヤクザとの関係もあったが今は家族もなく、愛人の木山ヤスコ(夏海千佳子)にバーをやらせているだけの寂しい老人になっていた。

 その後、夥しい借金者を調べたがそれらは全て「シロ」だと判明した。一方、過去の事件が絡んでいるらしいことが大内の調べで分かってきた。それは「東京都平屋橋の掛け替え不正入札事件」であった。

 内容は丸菱商事が清和建設に脅かされて、不正に入札したというものだった。その清和建設の顧問として、北陣会というヤクザ組織の会長・沢元圭三郎(中庸介)という4000-5000人くらいのヤクザを常時動かせるような大物が関係していた。

 両者の関連は「昭和49年利根川整備に絡む入札」から始まっていたようであった。この件で知り合い、その後、沢元と小島の関係は良好に続いていたがある詐欺を沢元が小島に仕掛けたことから両者の関係が悪化していたことも確かであった。

 小島はこの一連の事件を詳細に「小島メモ」と呼ばれるものに残していたのだった。黒岩軍団の見解はこれからも「小島は狙われるだろう」、だが何故今、彼を狙わなければいかないのかが不透明であった。丸山の調べでライフルに前があることも判明。

 スケベジジイで病院でも問題になっていた小島だったが沢元には相当の恨みがある強い口調であった。その頃、くだんの狙撃者は食堂でこのニュースを見ていた。午後3時41分渋谷病院。看護婦の今日子に「妻が自殺した」との電話が入る。それを聞いた大内は「何故病院に。普通なら119のはずだ」と疑問を持つ。

 その時、315号室には怪しい人影が・・・。寸でのところで小島への魔の手を押さえ、男を追跡する黒岩。逮捕には成功するが今日子には「ここは病院です」と毅然とした言葉を投げ掛けられる。掴まえた男は例の北陣会塩崎組組員・石井(中平哲仟)という男であった。

 しかし、塩崎は既に破門した男だと突っぱねた。他方、丸山のライフル捜査は以前に関東の地頭組組長を狙撃したものと一致した。だが、渋谷病院では石井の逮捕劇にあたって大問題が勃発していた。快復していた患者の病状が急変したというのだ。

 「小島を他の病院に移してくれ」という梶山院長を黒岩は小島の安全から「警備を倍に増やすから」と押し留める。折り悪く、同時に検察庁の人間(五条博)が現れ、小島を警察病院に移すと命令口調だ。黒岩は「護送は出来かねる」と突っぱねるが課長が了承してしまう。

 小島はその時、病室で食べ物を吐いてしまう。宗方もこの一件で護送は無理であると判断する。次に宗方は愛人のヤスコと会い、その時に以前のカルテが関東大学病院にある事を聞く。そして、そこから彼は小島が癌で既に限界点が過ぎている事を認知する。その電話を今日子は聞いてしまう。

 午後6時。そんな小島は最後の我が儘を今日子に頼む。いつも昼食を食べていた料亭「市川」の幕の内弁当と薬をどうしても欲しいと言うのだ。事情を知っていた今日子はヤスコにこの件を頼む。彼女は幕の内弁当と薬?(Old Parr)を持参した。

 「あの人の好きにしてやって下さい」と。そのヤスコは黒岩と徳吉がいる前で小島が癌であることを告げる。沢元の事を証言するのが最後の大仕事だと。けれど、追っ手はまだ存在した。クリーニング太陽舎の車で現れた男の一人(庄司三郎)が殺し屋だったのだ。

 それに気付いた黒岩はやっとの事でボイラー室でその輩を掴まえる。明朝の9時までは後10時間しかなかった。8日午前6時30分渋谷病院。ライフルを手にする徳吉。小島を検察庁まで送るための警戒体制に入っていた。

 そこでも検察官と黒岩は一悶着あるが彼は犯人を捕まえることに集中する。午前8時25分。遂に狙撃者の名前が判明。それは旧陸軍特務課、そして47年の殺人容疑は不起訴になったという経歴を持つ、小岩ジュウキチ[56](横森久)という初老のスナイパーであった...。

 BGM・渡哲也「ひとり」

 徳のかましギャグ 「かへぇ〜お金のある人って何でこうスケベが多いんですかねぇ」「突っ張る年かい、おい」「金貸しみたい面しやがって何が手抜かりだ」



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