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30. 日没までの命
【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、小山田宗徳、高品格、美田麻紗子、森正親、舛田紀子、大木正司、田中博、三縄智、檀喧太、谷口永伍、戸塚孝、花城隆、西内彰、赤石和香、小杉容子、木村小夜子、土屋伊久代、丘みつ子、石原裕次郎【監督】澤田幸弘【脚本】斉藤憐【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三
【あらすじ&徳のかましギャグ】
檀さん?(檀喧太)のアパートを内偵に入ろうとする徳吉。檀は徳吉が刑事だと分かると直ぐに逃走する。行き止まりの塀の前でボコボコにして捕まえる徳吉。取り調べも殆ど冗談に近かった。どうも本当は檀は覚醒剤に絡んでいるらしかったのだが・・・。
渋谷病院ではクニから帰ってきた今日子と宿直明けの宗方が談笑していた。そこに5歳の急患が突然舞い込む。鈴虫を抱えた少年は酷い下痢に悩まされていた。太田という父親も少し狼狽えているようである。
その父親が全く別件の干し柿の事で今日子が黒岩に電話していたのを自分の事を指されていると勘違いし、重病の息子を連れ、直ぐに病院を抜け出す。宗方がコレラの疑いで今日子に頼んで「国立予防衛生研究所に便を送ってくれ」と指示した時には既に少年の姿はなかった。その頃、城西署では会議のために課長が熱弁を振るっていた。
そこへ渋谷病院から脱水症状の少年が居なくなったとの報が黒岩に入る。事態は急を要していた。宗方はその少年がコレラで日没までの8時間位しか命がないと告げた。今日子と典子はモンタージュ作成に立ち合い、太田ジロウと記されたカルテの住所から上条が直ぐにアパートをあたる。
だが、これらは偽名で更に住所も嘘であった。黒岩はこの男が「海外に行ってる事」と「ヤクに関するヤマを踏んでいる事」は間違いないと断定する。その為に檀を釈放して、宮本が尾行することにする。
年齢は父親が35〜36歳くらい、少年が5歳くらいだった。それと少年が鈴虫の籠を持っていたことが唯一の手掛かりだった。大内が入国者名簿を入手している最中に新たなコレラ患者が発見された。田口ミキコという女性は2日前にサウスイースト航空107便で入国していた。
上条があたった乗客名簿には病院から逃げた親子と類似する記載があった。相沢雄二[37](大木正司)と明(5)という記述だ。田口さんが入院した城南病院に上条は電話での事情聴取に向かう。彼女は親子を良く覚えていて、「少年が象の縫いぐるみを2つ抱えていた」と証言した。
一方、宮本が尾行していた檀は「藤岡興業」という事務所に入っていった。丁度、その頃、署では丸山が黒岩に藤岡興業の田崎(田中博)という男の事について話している最中であった。この田崎と例の相沢が府中刑務所で一緒だったというのだ。
どうも相沢は田崎に頼まれて、息子を連れて覚醒剤の密輸に手を染めているらしかった。そして、また107便乗客の松谷ゴイチというコレラ患者が出てしまった。そんな折りに息子の病状を気にして、田崎に「手を引く」と懇願する相沢父。
コレラと聞いて狼狽える田崎。彼は相沢に「香港に飛んで病院に行け」と指示する。柴田という田崎の手下が彼らを連れ出す。他方、神は藤岡興業に1kg程度のブツが入ったとの情報を得る。それを課長に伝えると直ぐに大内に本庁の応援要請を命令する。
黒岩はその時、藤岡興業に飛び込む準備に入っていた。符丁は「日が沈む」。掃き溜めの鶴・黒岩は田崎に相沢の居場所を執拗に尋ねたが一向に口を割らない。だが、手下の「クレゾール」という言葉から親子が事務所に来た事がバレる。
そこで田崎は「ガキの命と取引しよう」と持ち掛ける。日没が近づき、苦悩する黒岩。だが、外には本庁のパトカーが多数存在した。それを見て、逆上する田崎は黒岩をこっぴどく痛めつける。そして、遂に窓の外では「日が沈む」秒読みに入っていたのだった...。
BGM・渡哲也「ひとり」
徳のかましギャグ 「(檀喧太に向かって)檀さんかね?・・・ちょっとごめんよ」「(逃げる檀に向かって)どこへ行くんじゃサル・・・コラ」「マイクじゃないんだよこりゃ」「お前、俺をただの刑事だと思うなよ。コノヤロー。ヤクザからスカウトに来てるくらいだからな」「てめえ、高倉健かなんかだと思ってんじゃないのか」