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アレなんだよなぁ〜!?

40. 午前零時の脱獄

【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、滝田裕介、高品格、美田麻紗子、森正親、舛田紀子、范文雀、成瀬正、入江正徳、小見山玉樹、伊藤弘一、松島真一、丘みつ子、石原裕次郎【監督】村川透【脚本】永原秀一【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三

【あらすじ&徳のかましギャグ】

 代々木公園の噴水前で黒岩はある女性と待ち合わせていた。その女は石川ミノル(成瀬正)の名前を出した。石川は黒岩が1年前に殺人罪で逮捕した男。刑務所で服役中の石川と別れたいという女は内縁の妻であった。彼女はあと15年の刑期を待つ意志もないし、義務もないとキッパリと黒岩の前で言った。

 そして、彼に面会に行く時「一緒に行ってくれ」と継いだ。彼女にはどうも恋人が出来たようであった。黒岩は彼女の申し出をプライベートな問題として保留した。この女、堀川エツコ(范文雀)は昔、石川に手込めにされて無理矢理家族からも離されたという過去を持っていた。

 黒岩は署に戻り、課長と相談の上で付き添うことを決意する。仙石刑務所に石川は留置されていた。間もなくそこは修羅場になる。「別れてやると言って」と懇願するエツコに石川は頭に血が上り、遂には面会室の牢屋越しに首を絞め始めるという暴挙に出る。

 そして事もあろうにエツコの男を付き添いで来た黒岩と思い込んでしまう。捨て台詞に「二人ともぶっ殺してやる」という物騒な言葉と共に彼は看守に連れて行かれた。「時間を掛けて説得しよう」とエツコを気遣う黒岩。

 この件を耳に挟んだ課長は「これ以上拘わらないで無関係を貫こう」と黒岩に命令する。そんな黒岩の気を休めるのは今日子とのデートだけであった。「たまには違うメニューを」と少し甘える彼女も彼といる時は本当に心の安らぎを覚えていた。

 いい気分だった黒岩は早朝に大内の電話で起こされる。その報は「午前零時頃、仙石刑務所から石川が脱獄した」という衝撃的なものであった。直ぐにエツコに電話を入れるが彼女は出なかった。心配になり彼女のアパートに向かった黒岩の前には息も絶え絶えのエツコが倒れていた。

 彼女は直ぐ渋谷病院に運ばれた。仙石刑務所所長(入江正徳)に丸山が脱獄の状況を尋ねたところ、石川は激しい腹痛で医務室に行き、隙をついて看守の身ぐるみを盗んで逃げてしまったということだった。そして「二人を殺してやりたい」と盛んに口走っていたという。

 黒岩の心の拠り所である今日子とのデートは石川の件で中止になってしまう。宗方によるとエツコは腹の三ヶ所に深い刺し傷があり、命は時間の問題だという。それから間もなく、彼女は最後に黒岩の身を案じる言葉を吐き、死んでしまう。

 黒岩の背後には既に白いコートを着た石川の影が忍び寄っていた。黒岩はエツコの最後の言葉で決心する。自分が囮になって石川を誘き出すことを。この重大時に徳吉は出張中であった。囮になった黒岩だったが石川はなかなか食らいついてこなかった。

 署に戻り、黒岩は次の作戦に移る。それは今日子を巻き込むという非常に危険な賭けであった。みんなの反対があいながらも彼は強行する。今日子といつものレストランで食事をする黒岩。二人は互いに気を使っていた。

 署の方にはパトロール中の警官が殺され、拳銃を奪われたとの情報が入る。心臓をナイフ一突きでやられている。その上、拳銃と共に予備の銃弾も持ち去られていた。一方、何事もなく、レストランから帰る黒岩と今日子。だが、その途中、車の中から銃弾が発せられた。石川だった。

 幸い、両者に怪我はなかった。黒岩は今日子の身の安全確保を宗方に頼んだ。黒岩達を狙った拳銃と警官から奪った拳銃の線状痕が一致する。その頃、例のレストランに石川が現れて、黒岩と今日子のことを探っていた。

 病院に身柄を確保されていた今日子だったがちょっとの隙でトイレに入った瞬間に石川に拉致されてしまう。拳銃で脅して、彼は彼女を車で運び去る。石川のメッセージは病院の若い先生から宗方を通して、黒岩に伝えられた。

 「向ヶ丘遊園で待ってる」懸命に遊園地内を捜査する黒岩軍団。それをあざ笑うかのように観覧車に今日子を人質として取り、黒岩を銃で執拗に狙う石川。だが形勢は徳吉が出張から戻って来たことで変わりつつあった...。

 BGM・渡哲也「ひとり」



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