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アレなんだよなぁ〜!?

46. 霊感(オカルト)聖少女

【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、滝田裕介、高品格、美田麻紗子、森正親、小林稔侍、中村七枝子、宇南山宏、山岡甲、福岡正剛、大浜詩郎、折口亜矢、酒井郷博、里木佐甫良、三重街恒二、小寺大介、種村尚子、萩原紀、岡田勝、松尾悟、丘みつ子、石原裕次郎【監督】小澤啓一【脚本】佐治乾【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三

【あらすじ&徳のかましギャグ】

 チンピラ3人を追い掛けて、階段を駆け下りる徳吉。宮本と神がそれを補佐するが一人取り逃がしてしまう。それは神の優しさが原因だった。彼は重い荷物を持ったおばあさんをタクシーに乗せていたのだ。署に戻るとその事で課長に責められる神。それを庇う黒岩と徳吉。

 神はその憂さを晴らすためにスナックで飲んでいた。その前に立った薔薇の花束を持つ不思議な雰囲気の少女。ホステスの話によると「人の運勢をピタリと当てる」というその少女は神の職業を「警察関係」と見破る。彼女に興味を持った神はその後、二人きりで会う。

 彼女は神にある予言を授ける。それは「右側に高いビルが4つ。新宿。前にガード。四谷行きのバス。お地蔵」そして、急に怖がりだし、「サングラス。傷のある男。ピストル持ってる」と告げる。彼女は霊感による予知能力があるらしかった。神と宮本は新宿方面にパトロール。

 その時、神は彼女の予知を思い出す。前には黒い鞄を大事そうに抱えたサラリーマン風の二人の男。神と宮本は二人を捕まえようとするがそれは全くの濡れ衣だった。鞄に入っていたのはある金融機関から借りてきた社員の給料。彼らはお詫びの為にパトカーで二人を会社まで送ることにした。その途中で事件は起こる。

 トラックがパトカーの進路を塞ぎ、急にバックして来た。後方に泊まる一台の乗用車。そこから降りてきた男の一人がまさしく少女の予言通りの男だった。結局、宮本はトラックの男に後方からスパナで殴られ、神も銃撃戦の末、犯人を取り逃がしてしまう。

 しかし、車の指紋からそいつらは何と昨年の暮れに質屋を襲って、ガードマンを殺した凶悪犯であることが判明する。直ぐに指名手配写真が各所轄に配られる。課長から褒められる神。彼はこれに気を良くして、あの少女を再訪する。指名手配写真を彼女に見せる神。

 少女はその犯人の特徴を次のように予知した。「海辺で育った。部屋のベッドの足に新宿駅コインロッカーの鍵。年を取ったお母さんが大事な子供のことを大層心配している」その上で彼女は神に他者に口外することを堅く禁じた。

 渋谷病院では宗方が驚くほど宮本が順調な回復を示していた。一方、城西署にある派出所から電話があり、手配写真に良く似た男がいるという通報だった。男の名前は尾形アキヒコ(福岡正剛)、以前は運送会社に勤務していたという。彼があのトラックから降りて来た男だった。

 早速、黒岩軍団は彼のアパートをガサ入れ。なかなか証拠品が見つからない中、神が突然ベッドの足を探し出す。そこには何故か「ロッカーの鍵」。それを彼は「これは新宿駅コインロッカーの鍵だぁ〜」と叫び、他の刑事をビックリさせる。

 実際にロッカーを探すと何と「質屋からの強奪品」がたくさん出没。早速、尾形を捕まえ、取り調べが開始される。最初は徳吉がやっていたが神がどうしても「自分に代わってくれ」と主張する。彼は急に少女から聞いた通りに「海とおふくろさんの話」を始める。

 徳吉が不思議な表情で見守る中、どういう訳か尾形は今までの犯行をすんなりと自供してしまう。そして、ガードマンを殺したのは主犯格の江川サブロウ(小林稔侍)という男だということも。江川は10年前にも裏切ろうとした仲間を殺した前科一犯のヤツだった。

 その仲間に柿田(宇南山宏)という金融会社に勤める男。松ヶ枝で食事をする黒岩、宮本そして神。黒岩は神にロッカーの鍵の謎を問い質した。彼は霊感少女のことを話す。黒岩はその少女が「犯人の知り合いか関係者、しかも警察関係の人間に会いたがっていた」と殆ど断言に近い推測をする。

 何故なら「彼女は容疑者にそれ以上罪を重ねて欲しくないからだ」と付け加える。彼女はラーメンの屋台を引いている海野(山岡甲)という男の妹だった。突然、海野のアパートを訪ねると彼女はその部屋にいた。だが、兄はその隙を見て、逃走してしまう。

 彼女は捕まるが神に対しては「嘘つき」と軽蔑する。徳吉と神が取り調べに入るが彼女は神への証言を拒んだ。ゴリラ宮本も下品で退場処分となり、徳吉は一人で取り調べる事となる。彼女は18歳でアキ(中村七枝子)という名前であった。「兄を助けてくれ」と懇願するアキ。

 捜査の方は黒岩が「連中は金がないのでもう一度逃走前に犯行をおかす」と読んだ。そして、江川は海野の妹が真相を吐いたという事によってどういう行動に出るか?その頃、三人はパトカーの尾行を撒いて、ある埋め立て地にいた。

 江川に妹に話したことを告げる海野。他方、留置所ではアキが神に「何か話したいことがある」と訴えていた。神は兄を思う彼女の気持ちを本物だと思い、黒岩はそんな部下を信じた。埋め立て地では海野に墓を掘らせる江川。妹はそんな兄の窮地を察知する。神とアキは遂に第3埠頭までは辿り着いたのだが...。

 BGM・渡哲也「ひとり」

 徳のかましギャグ 「ヨシツネ〜ヨシツネ〜じゃないわ。ベンケイ〜ベンケイ〜おい」「まっ、ともすれば殺伐になりがちなこの刑事部屋もこのジンの優しさで随分助かっているんですよ〜いや〜ほんと」「先方さんも感心してたぜ。なんちゅ〜う華麗なる刑事だって、偉い」「あっ、それからそこにヨシツネじゃなくて、ベンケイがいるから代わってちょうだい」「お前なぁ〜歯が臭いんだよ。ちょっと向こう行け。お前がいるとゴリラみたいだから」「いや〜ありゃ〜良かったなぁ〜きゃ〜助けてぇ〜何て言って抱きついてきやがんだよ。(女の幽霊が)さ!」



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