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50. 射殺命令
【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、滝田裕介、高品格、美田麻紗子、森正親、地井武男、青木卓、睦五郎、片岡五郎、小見山玉樹、草薙良一、篠田薫、幸早苗、五十嵐美鈴、カレン・リンドバーグ、ジェリー・ククルスキー、益田愛子、和泉喜和子、(丘みつ子)、石原裕次郎【監督】渡辺拓也【脚本】佐治乾・熊谷禄朗【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三
【あらすじ&徳のかましギャグ】
渋谷に向かう京王井の頭線。思い詰めた表情で渋谷駅に降りる一人の男。男は唐突に「原宿銃砲店」に入って行く。突然、ショーケースを割り、短剣で店員及び顧客を脅す男。彼は直ぐに銃と弾丸を強要する。警官の一報によって、黒岩軍団はこの銃砲店前に集結する。
店の主人は偶々外出中で店員は秋本タダオという男性と池野ヨウコという女性だという事が確認された。黒岩は犯人と話し合うために宮本を指名する。彼は予想以上に素早い行動を取る。武器を持たずに捨て身でハンドスピーカーを使いながら銃砲店に近づいて行く。
ガラス越しに犯人の返事を要求する宮本の前に突然、ライフルの銃身が現れる。瞬間、周りの刑事達にも緊張が走る。予想外に若い犯人は何故か法務大臣との面会を要求する。宮本が事件に至った経緯を聞きながら人質の様子を尋ねると無事であることが分かる。
人質は女性3人と男性1人だと意外と正直に話す犯人。彼が「法務大臣の名前」を出した理由は吉田タツオ(地井武男)という捕まっている兄貴を釈放してくれという意味だった。「落ち着いていろ」と宮本はその場を離れる。
犯人の法務大臣に関する要求を話したが課長は「無法者の言う事を聞くことは出来ない」と対処する。兄・タツオは丸山が逮捕した男だった。銀竜会というヤクザの組員だった彼は幹部の山岡という男を殺したのだった。
その時に怪我をして、現在は渋谷病院に入院していたのだ。タツオ兄弟は小学校6年まで厚木に住んでいて、その時、軍用機が墜落し、母が死亡するという痛ましい体験をしていた。その後、タツオが弟を養っていたのだ。丸山は黒岩に説明した上で二人の生い立ちを洗おうとする。
その直後、課長の命令で黒岩は宮本を連れて、渋谷病院に入院するタツオに面会する。兄はジロウ(青木卓)という弟がシャブ中であることを告白する。序でに「彼を助けるためには自分を釈放するしかない」と自分勝手な事もほざく。この発言に激怒する宮本。
だが、タツオは「自分は殺人で10年の刑は堅いし、狂っている弟を説得する自信がない」と本音を吐く。宗方も彼の話を聞き、「ジロウは変質狂的な愛し方をする男」だと断言する。過去には黒岩にも少なからずそういう要素があったらしい。
一方、現場では緊急事態が起きていた。ビルの屋上で待機していた徳吉と上条の前にライフルを持った男達がゾクゾクと現れたのだ。彼らは警察の狙撃班(睦五郎、片岡五郎他)。理由を尋ねる徳吉に彼らの一人が「射殺命令」という特命を帯びて自分達は来たと説明した。
その異常な状況に「中止命令を出してくれ」と課長に懇願する黒岩だったがそれが警視総監の命令では致し方なかった。狙撃班の服部警部補(睦五郎)は直ぐに狙撃行動に移るため、課長を通じて、宮本に「店のブラインドを開けること」と「犯人を左側の窓に誘き寄せること」を要求した。
宮本はまだ説得の余地があるとして、殺人にも等しいこの行為に荷担すること強く拒んだ。彼は黒岩の一言で任務を渋々了承する。「自分達はネズミを取る猫だ。命令通りやればいい」万一の場合を考え、防弾チョッキを身につけ、宮本は店に接近。タツオが病院にいることを告げるとジロウは嘘だと信じず、「1時間経ったら人質を殺す」とも脅される。
宮本は人質の全員が無事かどうか確認するために「ブラインドを開けろ」といい、人質には落ち着くように宥める。「シャブをやろうか?」とえさで窓の方に誘う宮本。その後の「今はない」という言葉を聞き、激怒するジロウは窓の所で発砲する。
だが、狙撃班は何故か動かなかった。直前に人質の一人がエミール共和国の公使婦人だと判明し、射撃中止命令が出たのだ。課長は困惑した表情を見せながらも「人質救出」「犯人説得」に作戦を切り替えると命令。自分の部下が殺されそうになった事に対して憤る黒岩。
彼はもう弟を説得出来るのは兄しかいないと考え、傷心状態でいた宮本と一緒に渋谷病院へ向かう。作戦が失敗し、半狂乱になったジロウは「後1時間で人質を殺す」と最後通告をする。次の瞬間、狂ったように周りの警官隊やパトカーに向かって、ライフルを乱射。
渋谷病院では何とか黒岩がタツオを説得し、救急車で現場に直行。そんな黒岩に宗方は「錯乱状態を押さえるために」という理由で覚醒剤を一袋渡す。射撃班の服部はまだ待機命令を受けていた。その態度に激怒する徳吉に対して、警察の威信を守るためにも必要だと言い放つ服部。
タツオが到着し、人質が二人釈放されるがそれは警察の思惑とは違っていた。店に入り、弟ジロウを何とか説得しようとする兄タツオ。だが、弟は既にその兄の言葉を聞き分けることが出来る精神状態にはなかった。
そんな弟にタツオは宮本に対して「拳銃を取り上げるまで待ってくれ」と頼み、そんな兄の思いやりを感じた宮本は了承する。しかし、タツオがジロウの要求した車に乗り込もうとして外に出た瞬間、弾丸が彼の体に突き刺さる。その後は...。
BGM・渡哲也「ひとり」
徳のかましギャグ 「なんじゃ、あいつらウルトラセブンか」「ホントあいつら悪そうなツラしてるな。あれじゃホント人間の顔っちゅう顔じゃねえぞありゃ。(そうですね、獅子舞の獅子ですね)いや、カバだなぁ、ありゃ」「えっらそうにまぁ、電線マンみたいツラしやがって」「そこは触っちゃいかんて言って・・・」「何れ、かたつけるからな」