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アレなんだよなぁ〜!?

52. 追跡180キロ

【出演者】渡哲也、(仁科明子)、松田優作、小野武彦、峰竜太、神田正輝、苅谷俊介、滝田裕介、高品格、美田麻紗子、森正親、風間健、カルーセル麻紀、野瀬哲男、金子勝美、白川孝一、三橋渡、荒瀬寛樹、佐々木功、小熊直樹、杉山順子、中川明、太刀隆三、丘みつ子、石原裕次郎【監督】岩崎純【脚本】金子成人【音楽】GAME[FUN CITY](音楽)、ポリドールレコード(音楽協力)、鈴木清司(編曲)【撮影】仙元誠三

【あらすじ&徳のかましギャグ】

 通用口前の車で待つおとこにはある目的があった。それは「銀行強盗」。内部では「アニキ」と連呼する声と共に犯罪が実行されていた。それに成功した彼らは車に乗り込み、逃走する。この事件は直ぐにテレビで放映された。

 現場から一人の指紋が検出され、それは中川陽平(風間健)という32歳、前科二犯の男で直ぐに全国指名手配された。これは管轄外の事件だったので城西署の面々はテレビ放映を割とのんびりした雰囲気で見ている。それは外勤して喫茶店でサボっていた上条と宮本も同様だった。

 だが、二人の前に突然、警官に駐車違反を咎められた男が暴行に及んでいた。上条と宮本は何とかその男を取り押さえ、逮捕する。そして其奴の名前が中川陽平だと判明すると徳吉を中心に一堂は「警視総監賞ものだ!」と狂喜乱舞する。

 そう彼がテレビで話題に上っている「御殿場農業金融公庫事件」の犯人の一人だった。そんな夜21:00過ぎにバスジャックが行われている事は知る由もなく。事件は犯人達に脅された京王帝都バス運転手の無線連絡により分かった。犯人の人数は分からなかったが要求は何と・・・。

 「中川の釈放」。その頃、バスは高速を用賀インターで降りた。このバスは東京駅を21:00に出発した沼津行定期バス。ジャックされたバスはある場所で留まった。その周辺に警察が待機。ハンドスピーカーで課長が説得にあたるがそれに対して、犯人達はあくまでも中川の釈放を要求し、拒否したら人質を殺すと脅した。

 しかし、課長はこの期に及んでも「犯人達の要求を拒否して、強行出来ないか?」などと虫のいい絵空事を口走った。人質の安全を第一に考える黒岩は「何とか上層部を説得して欲しい」と課長に頼む。丸山も長崎のバスジャックを例に挙げて心配していた。

 黒岩の指示で徳吉と大内はライフルを構える。それで犯人を威嚇しようとしたがカーテンを開けたバスの中は「全て目出し帽を被った人間達」という絶望的な状況だった。現実からも強行は断念せざろう得なかった。そこへ救急車に乗った宗方と今日子が到着。

 課長は相変わらず煮え切らない態度を取っていた。バスの中では犯人達に歌を強制させられ、子供が泣き叫び、段々乗客もパニック状態に近づいていた。黒岩は犯人に「子供、女、老人の無条件解放」「毛布の差し入れ」「ヒーターで車内を暖める」などの要求を出したが全て拒否される。

 そんな中で夜が明ける。犯人は具合の悪い子供を一人窓から解放した。すかさず駆け寄る宮本。だが、犯人の一人は車内では母の形見であるという指輪まで取り上げるという暴挙に出ていた。そしてちょっと行動を起こそうとした乗客に乱暴し、バスの外に追い出す。

 宗方はその乗客を治療しながらバス内にまだ病人がいることを確認。医者としての使命から彼はバスに一人で向かうことになる。車内で犯人達と会話しながら宗方は「ダイナマイト」があるのをめざとく見つける。

 2人の病人が存在したことから「殺人罪が加わるぞ」と犯人に脅しを掛けると病人を降ろすことに同意を得る事が出来た。二人が助け出されるやいなや、黒岩が突然、バスに向かって歩き出す。彼は「自分を人質にして乗客を解放してくれ」と犯人に懇願するがそれが受け入れられなかったどころか彼らは逆上し、拳銃を乱射し始める。

 その行為が終わるとバスは車輪を動かし始めた。行動を起こした乗客が一人犠牲になる。必死でバスに追いすがる黒岩軍団をあざ笑うかのように彼らは高速道路に向かった。事態が悪展開した時に漸く「中川の釈放」が決まる。

 それを無線で犯人達に告げるが「中川が釈放されるまで高速を走り続ける」と言い張る。白バイに先導された中川の護送車が到着したのは御殿場だった。中川は警察にでかい口を叩き、二人の犯人と三人の人質と共にまんまと護送車で逃走を成功させる。

 高揚し、拳銃を乱射する中川。鍵を全て奪われた黒岩軍団は車での追跡がままならず、徳吉と宮本はヘリコプターで上空から追った。護送車は河口湖付近。コンパクトに写ったのは女の顔。犯人の一人は何と女性(カルーセル麻紀)だった。

 彼らは上空のヘリを巻くためにトンネルを利用して、車を強奪し、人質を放置して乗り換えた。そして春まで閉鎖中の道を突っ切り、富士山五合目にあるレストハウスまで行く。中川はそこに盗んだ6000万円を隠したのだ。中川、女、ゴロウ(野瀬哲男)と呼ばれていた中川の弟分の3人が犯人だった。だが、事件は意外な方向に進むことになってしまう...。

 黒岩軍団の事件はこれで終わりではなかった。

 『各移動。殺人事件発生。渋谷区宇田川6の4の3スナック「マンハッタン」へ急行せよ』

 BGM・三橋美智也「さんさ時雨」、渡哲也「ひとり」

 徳のかましギャグ 「最近のテレビにドラマ性がない」「よく言うよお前は。何にも出来ない無能デカが」

*企画/小林正彦(石原プロ)、加藤教夫(日本テレビ)
*プロデューサー/石野憲助、山口剛(日本テレビ)
*制作/石原裕次郎(石原プロ)



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