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アレなんだよなぁ〜！？

104.　葬送曲

【出演者】石原裕次郎、松田優作、関根恵子、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、(青木英美)、宮本和男、長浜藤夫、沖田駿一、西川敬三郎、小倉雄三、神田正夫、新井孝文、荒木生徳、松野邦夫、林寛一、今井和男【監督】竹林進【脚本】播磨幸治【音楽】大野克夫（音楽）、井上尭之バンド（演奏）【原作】魔久平

【あらすじ＆ジーパン心の叫び】

　七曲署を眺めながら一服する老警官。そこに車でジーパンが戻ってくる。彼はガセネタで振り回された。一方、老警官・杉本定吉(長浜藤夫)は最後の巡回勤務を終え、後は定年退職を待つだけだった。

　そんな少し悲しげな杉本のタバコにジーパンが火を付けようとした瞬間、弾丸2発が杉本の背中を貫いた。逃走する車を必死に追跡するジーパン。だが、追跡は車の横転で犯人を逃がしてしまうという最悪の結果になる。その時、頭を強く打ったジーパンも重傷で病院送りになった。

　早朝五時に起きた事件のため、目撃者も全く見つからなかった。通りかかった牛乳配達員も犯人の顔は見ていなかった。拳銃にもマエがなく、殆どお手上げ状態。頼りはジーパンの記憶だけだった。しかし、彼の知っていた事は車のナンバーだけ。「

　品川ら55　41-45」その上で衝撃的な発言をする。「犯人は自分を狙っていた。それを庇うためにオヤジさんは死んだんだ」七曲署の面々は手掛かりを探すために町のチンピラを片っ端から洗い始めた。

　そこでヤマさんが根岸トモオ(西川敬三郎)というチンピラが刑務所で「ジーパンをやってやる」と息巻いていたという事を聞き込む。果たして、ヤツは女のアパートに潜伏していた。女のヤサを張り込んでいたゴリの前に突然ジーパンが現れる。

　彼がアパートのドアをノックした途端、中からいきなり発砲。危機一髪避けたジーパンはそこへ踏み込み、逃げる根岸を捕まえる。感情に任せて殴るジーパンを止めるゴリ。だが、その根岸には完璧なアリバイが存在した。

　勝手な行動をボスに窘められるジーパンだったが彼の感情は収まらなかった。ジーパンはシンコと一緒に杉本の遺児である茂(宮本和男)という息子に会いに行った。彼は「アシュラ」というジャズバンドでトランペットを吹いている。彼らの練習場では一昼夜、葬送曲が奏でられていた。

　花田三郎(沖田駿一)と井上勉(新井孝文)という彼らを世話しているマネージャーがそれを止めようとする。彼らが言うにはリサイタルが直前に迫っていたのだ。意を決して、ジーパンは茂の父が撃たれた時に自分が側にいたことを彼に告げる。

　花田がそれに油を注ぐような形で新聞を差し出す。そこには「卑怯な警官？仲間を犠牲にして銃弾から身を守る？」と記されていた。非難の目の中で否定をするジーパン。ボスは業を煮やして、鉄砲玉になっているジーパンをシンコに連れ戻せと命じる。

　その時、彼はある視線を感じていた。直後、ライフルが彼らを襲う。自分は追跡するがシンコにはボスに連絡すれというジーパンだったが彼女は愛する人の元を離れたくなかった。空きビルの中を捜索するジーパンにシンコは付いていく。彼はライフルを持つ犯人を突き止める。

　そこには親父の復讐に燃える茂が立っていた。ジーパンのお袋に危害を加えるかも知れないと彼が言った時、ジーパンは「指一本ふれて見ろ」と返す。結局、彼の気持ちが痛いほど分かったジーパンは茂を逃がしてしまう。彼はジーパンと余りにも似過ぎていた。それをシンコに激白する。

　「貴方は刑事だ」という彼女に「自分の手で何とかしたいから一日だけ時間をくれ」というジーパン。だが、ボスは参っているという理由で彼をこの捜査から外そうとした。ジーパンは後に引かなかった。最後はボスも仲間もジーパンの刑事魂と意地を受け入れる。

　そんな折り、犯人の車が埠頭で発見される。トランクからは殺害された男の死体。この男と杉本巡査殺害の弾丸が一致する。男の身元は矢追町曙ビルの守衛で同じビルにある旅行社の金庫を破り、500万円を持ち逃げして指名手配されていた。

　この事実からこういう風に推測された。ビルの金庫破りと警官殺害は同一犯。遂にジーパンは意外なところに犯人を見つけるのだが...。

　ジーパン心の叫び　「俺が撃たれていれば、はっきりしていたんですよ」「オヤジさんは俺の代わりに殺されたんです・・・俺の代わりにです」「シンコ、奴はなぁ、似てるんだよ。俺もな、親父が殺された時・・・（あんた、親父の側にいたんだろう。どうして犯人を逃がしたんだよ。何で追わなかったんだよ。どうして捕まえなかったんだ・・・何とか言ったらどうなんだよ）」「俺と一緒じゃやなんですか？いざとなれば、どんな卑怯な事をされるか分からんですからね」「やめるんだ茂。銃を下ろせ。こいつら殺してお前一体何が欲しいんだ。親父が殺されたという悲しみから逃げられるとでも思っているのか・・・甘ったれるんじゃないよ！・・・逃げはどこまで行っても逃げだ。そんなに逃げたきゃなぁ、そんなに憎しみを消したいならなぁ、奴ら庇っている俺を撃ってからにしろ」「逃げちゃダメだよ。人を殺して悲しみから救われるならよぉ、こんな楽な事はないよなぁ、そこで俺たちはどっち選ばなきゃならないんだ、楽な方か。違うだろう。逃げたらダメだよ茂」


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