Yusaku Market
松田優作さんのDVD、ビデオ、CD、本などが、
詳細な年表を見ながら、購入可能です。


アレなんだよなぁ〜!?

105. この仕事が好きだから

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、松木路子、池田秀一、槙ひろ子、八代るみ子、関虎実(セキトラ・カーアクションプロ)、石川敏、鳴海吾郎、兼松隆【監督】竹林進【脚本】長野洋【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 警察官の恋愛は実らないものなのか?その発端になったのがある事件だった。パトカーが何台も現場へ急行していた。マスコミでも大々的に報じている。午後1時30分-矢追町にある田川銃砲店に若い男が沢村カズオという店員を人質に取り、立て籠もっていた。既に2時間が経過。

 大勢の警官隊が待機する中で犯人は酷い苛立ちを見せていた。犯人は猟銃を乱射し、手の付けられない状況になっていた。犯人の身元が判明する。男は今朝、神奈川の少年院を脱走した未成年の少年で川原ケン。ボスは状況から判断して、ゴリに急所を外す射撃命令を出した。

 尚も犯人は極度の興奮状態。その隙をついて人質が逃げ出す。それと同時にゴリの狙撃を邪魔するかのように若い警官一人が飛び出した。危険な行為だったが一様事件は解決した。何とその警官はスマートで鳴らすデンカの後輩の森山タイチ巡査(池田秀一)であった。

 新聞には「白昼の逮捕劇。若い警官捨て身の突進か!」と持ち上げられた。しかし、デンカは命を粗末にする後輩に「無茶な奴だ!」と吐き捨てる。心配になりデンカはタイチの姉アヤコ(松木路子)を訪ねる。本人がいなかったので帰ろうとするが面識のあるアヤコは彼を家に招き入れる。

 実はデンカは少なからず彼女のことを思っている節があった。タイチはその頃、喫茶店で恋人と待ち合わせ。アヤコの話だと恋人は保険会社に勤めているOLで合同ピクニックで知り合ったという。弟タイチは先輩のデンカに憧れて、警官になった。

 一方、タイチの待ち人はなかなか来なかった。加藤チアキ(槙ひろ子)というその彼女に電話をすると母親が出て、「体の具合が悪いので家で休んでいる」との伝えられる。しかし、彼女は居留守を使っていた。実は母親にお巡りと付き合うことを禁じられていたのだ。

 タイチはその事を直ぐに察知する。翌日、彼は自転車でパトロールに出る。その途中で銀行強盗に遭遇する。追跡し、遂には犯人を追い詰める。けれど、タイチは犯人の拳銃をよく確かめずに2発発砲して、射殺してしまう。果たして、拳銃は玩具であった。

 ボスは直ぐにデンカに「森山の拳銃を取り上げろ」と命令する。だが、彼の身柄を拘束しようとしたその瞬間、パトカーの音で逆上した森山はデンカを拳銃で殴り、逃走を図る。逃げた森山は公園でチアキの姿を発見する。彼は彼女から直接、本心を聞きたかったのだ。

 七曲署の面々は彼の自殺を一番心配していた。全ての手を打った後でボスは頭に血が上っているデンカを捜査から外そうとする。彼は「森山の事は弟のように思っていたが自分は刑事」と捜査に出て行く。彼が向かったのはタイチの恋人だったチアキの会社。

 彼女にタイチの事を尋ねると結婚を申し込まれていたのは事実だが夫がいつ殺されるか分からない警官では自分はそんな生活に耐える自信がないと淡々と語る。その頃、森山はとんでもない行動に出ていた。

 彼は一般市民を公衆トイレに連れ込み、洋服を奪って再び逃走を始めるという暴挙を行った。そんな折り、署にアヤコが訪ねてくる。デンカは自分の行動や彼を警官にしてしまったことで自分を責めていた。

 しかし、彼女はデンカの心を察するように弟は「この仕事が好きだから選んだんです」と語る。他方、諦めきれないタイチはじっとチアキの家を見つめていた。同時刻に拳銃タクシー強盗の報が入る。

 その手配されたタクシーを発見し、懸命に追跡するデンカとゴリ。デンカの脳裏にはタイチが浮かんでいた。ゴリが犯人の右手を撃ち、逮捕することに成功する。不幸中の幸い、その顔はタイチではなかった。彼が最後に頼るのはやはり二人だけで生きてきた姉しかなかった。

 電話が掛かってきた時、アヤコも最初は自首するように説得していたが最後はチアキともう一度だけ逢えたら自首するという弟の言葉を信じてしまう。直後、デンカは会社を休んで家にいたアヤコと話すが、弟を既に選択してしまった彼女はラジオをうまく利用して、デンカを欺き、弟のためにチアキと接触する。

 アヤコの乗ったタクシーを追跡するデンカ。アヤコはチアキに「もう一度だけ弟に会って欲しい」と頼むが無碍に断られる。その一部始終を見ていたタイチ。追い詰められた彼は先輩の前でチアキを強引に拉致し、ジーパンの右足を撃ち、車で検問をも突破してしまう。暴走を止めたのは...だったのだが...。

 BGM・チェリッシュ、中条きよし「うそ」



104←→107

yusaku@unlimit517.co.jp