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アレなんだよなぁ〜!?

107. 光の中を歩め

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、柏木由紀子、柴田光彦、中井啓輔、片山滉、橋本恵美子、金井進二【監督】木下亮【脚本】柏倉敏之【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 小路。慎重に車を運転するデンカ。その時、人影が・・・。男は車の前に倒れた。翌朝の新聞には「刑事、歩行者をはねる 信号無視か?」と報道される。記者連中がデンカを囲む。何とか交通係に届けを済ませた彼は「青信号を確認した」「接触もしていていない」と主張。

 だが、被害者かもしれない大坪シュウジ(柴田光彦)は「信号無視」と言い張る。彼の補償金目当てかと思われたが実証出来なければ意味がない。真実を明らかにするためにデンカは大坪の入院先へ急いだ。しかし、ほんのかすり傷だった大坪は既に退院していた。

 七曲署の他の面々は目撃者捜しに出掛ける。そのため、デンカは大坪のアパートを訪ねる。そこには衝撃的な事実として、盲目の妹ユキ(柏木由紀子)が同居していた。(金色の鳥かごの中には黄色いカナリヤ)兄の友達だと偽り、家の中でコーヒーを戴くデンカは彼女の痛々しい姿に心を打たれてしまう。

 両親が既にこの世におらず、二人きりの兄妹。シュウジは丸南産業に勤めていて、会社では大事にされていると妹には告げていた。健気に彼女も近くのスナックで弾き語りをしている。高校時代に目が悪くなった妹のために兄は会社から金を借りて、手術費に当てる。

 目の見える日を心待ちにしているユキにそれ以上、デンカは何も言えなかった。一方、目撃者の証言が取れ「信号が青だったこと」と「鑑識によりデンカの車に人に当たった痕跡がないこと」が明らかになる。しかも大坪は2年前にも信号無視を主張して、示談金をせしめていた。

 実際、彼は丸南産業の社員などではなく、パチンコ屋店員だった。署に戻ったデンカはこの件を聞きながらも「自分は信号を見間違えた」と前言を翻す。何故ならそれは補償金でユキの手術が出来るからだ。けれど、ボスは「それならば刑事を辞めなきゃならん」と突き放した。

 これは立派な犯罪であり、これを野放しにすることにより大坪兄妹を破滅に導く結果になるとデンカを説得する。他方、パチンコ店裏で大坪は数人の男に何故か殴られていた。現場にデンカが駆けつけると一人の店長らしき男が大坪が「店の金に手を付けた」と息巻いている。

 逃げる大坪を捕まえ、署で事情聴取。事故は信号無視を譲らない彼も妹の事を出されると弱かった。渋々、罪を認めるシュウジ。被害者デンカも「被害なし」ということで彼は微罪釈放という穏便な処置。

 デンカがシュウジと河原で一服しながら話すと彼は「妹の目が悪くなったのは自分のせい」だと激しく責めた。妹のために真面目に働こうにも少年院帰りのシュウジに対する世間の眼は冷たかった。その時に大坪の姿を見つめる4つの目。

 デンカは大坪の事情を鑑み、友達の経営する小さな商事会社で彼を雇ってもらおうと考える。その矢先、緊急に強盗殺人の報が入る。現場は矢追町のアケボノストア。被害者は和泉タカオという宿直店員で胸を撃たれて亡くなっていた。金庫からは120万円が持ち去られている。

 目撃した主婦によると銃声と共に3人が走り去ったと証言する。その現場でデンカは「朝日」の吸い殻を2本見つける。吸い殻の血液型はABで予想通りに大坪と一致する。それらがあった位置からして、彼は見張り役だろうと推測された。デンカはユキのところで今までのことを全て話す。

 刑事であること、兄の会社が嘘であったこと、犯罪に手を染めていること等々。兄の真実を聞いても妹は決して信じたくなかった。この後、最愛の兄シュウジから電話が入る。それは会社から借りた金で手術費が出来たから「病院に来い」というものだった。

 だが、兄は最後まで妹に真実を語らなかった。直後、ユキが動き出す。尾行するデンカ。その前で杖をついた彼女は倒れてしまう。見るに見かねて、車を降り、助けに出てしまうデンカ。ユキは「二人だけで話した後に自首をさせるから」と懇願した。

 病院へ入るユキ。それを見守るデンカ。既に彼らの行動は大坪の共犯だった矢部(中井啓輔)と高木(片山滉)に監視されていた。彼らが姿を現してから少し時間が経過した時に悲劇は起きた...。

 BGM・「小さな日記」「クラシック」



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