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アレなんだよなぁ〜!?

108. 地獄の中の愛

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、田口計、谷岡行二、菅本烈子、五藤雅博、青沼三郎、粕谷正治、吉中正一、山尾範彦【監督】木下亮【脚本】播磨幸治【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 夜明け前。閑散な道路を突っ走る一台のオートバイ。乗っていた少年は引き込まれるようにダンプカーにぶつかって行った。彼は即死。17歳の麻薬中毒者だった。ボスは若年層の麻薬売買に絡んでいる男の名前を挙げる。

 戸川イワオ(田口計)-表向きは戸川芸能社長-彼は3年前に麻薬取り締まり容疑で逮捕されながら証拠不十分で釈放になっていた。戸川は「海外の密輸ルート」と「国内の密売組織」の橋渡しをする麻薬ブローカーで表舞台には姿を現さず、なかなか尻尾が掴めなかった。

 七曲署の面々はこの麻薬ルートの全貌を解明するために走る。チョウさんは自分の息子と同い年の少年が麻薬に汚染されていることに愕然とする。ジーパンは被害者の少年がヘッドをしていた似非暴走族を調べる。

 最初は「ヤクの事など知らない」と言っていた少年の一人の腕にくっきりと注射痕があるのが発見される。その頃、戸川をマークしていたチョウさんとデンカは二人の男女と彼が間接的に接触する現場を目撃。マッチ箱がヤクの受け渡しに使われた。

 戸川はトイレで麻薬を確認して、マッチ箱を流したつもりだった。しかし、流れずに残るマッチ箱をチョウさんが回収に成功。二人の男女が乗った車のナンバーをデンカが確認。「品川55と11-02」その持ち主は津森物産社長の津森泰三(五藤雅博)、同乗していたのはケイ(菅本烈子)という城南大学4年に在学する娘だと思われた。

 それを聞いた途端、ボスの表情が変わる。ケイは彼がかつて所属したバスケット部の後輩であった。泰三の会社は東南アジアの海産物の取引を行っていた。商売柄「そちら」のルートには明るいと考えられた。

 先輩ではなく、刑事としてボスは戸川と津森の関係を徹底的に洗うよう、ヤマさんに命令する。似非暴走族からは禁断症状以外の証拠は出てこなかった。一方、マッチ箱からは微量のヘロインが検出される。ボスは後輩に会うため、母校に出向く。

 ケイはバスケ部でマネージャーをやっている。部のエースで彼女の婚約者がリョウ(谷岡行二)と呼ばれる男。和気藹々とした中でボスはリョウを呼び出す。だが「ケイはお前だけが頼りだ」と真顔でいうボスの言葉が持つ本当の意味をリョウは捉えられないようであった。

 そんな最中、麻薬取引をするために戸川と津森が動き出す。戸川にはゴリとジーパンが津森にはチョウさんとデンカが尾行についた。彼らはどうも羽田空港に向かっているようだった。しかし、すんでの所で戸川は警察の尾行に気づく。津森に目配せをし、取引は中止。

 二人はそれぞれターミナルビルを利用して、逃走する。戸川は捕まるが津森はまんまとモノレールで逃げる。彼は流通センター駅で下車し、そこからタクシーに乗る。戸川は署で取り調べ。彼が持っていたアタッシュケースから5000万円の大金が出てくる。

 ヤマさんに頼み、津森を捕まえるまでボスは戸川を署に留めておくつもりだった。直後、チョウさんとデンカは自宅前でアタッシュケースを持った津森を麻薬密売容疑で緊急逮捕。そこへスポーツカーに乗ったケイが帰宅する。彼女には父親の状況が飲み込めなかった。親一人子一人。

 けれども津森のアタッシュケースから出てきたのは雑誌と出張用具だけだった。強気に出る津森に対して、ボスは「1年前に手形のパクリ屋によって倒産寸前だった会社が何の実績もないのに復活したこと」に言及する。

 ボスは密売組織を暴き出すために戸川と津森に分かるよう尾行をつけ、泳がせる。津森のアタッシュケースは?実は娘ケイが大学で受け取っていた。その中を確認した彼女は思い詰めた表情でリョウに相談する。彼は「藤堂先輩に絶対に知らせるべきだ」と助言する。

 けれど、自分を育ててくれた父親の事を心底思っているケイは彼の言に対して、婚約指輪を返してその場を去ってしまう。再び母校に来たボスはケイを守るべき唯一の男の情けない態度に激怒して、リョウを殴る。傷心した彼女は自宅の父に電話を入れる。

 麻薬の事ばかり気にする父に対して、彼女は絶望し、「あたしはあたしのやり方で・・・」と言い、電話を置く。密売組織のドン(青沼三郎)からの催促により戸川と津森は取引せざろう得なくなってしまう。そんな中でケイは・・・リョウは・・・そしてボスは...。



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