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110. 走れ猟犬
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、今井健二、石山政五郎(雄大)、福崎和宏、小高まさる、花巻五郎、関虎実(セキトラ・カーアクション)【監督】山本迪夫【脚本】長野洋【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
真剣な表情で拳銃を構えるシンコ。その横にはジーパン。二人は射撃練習の最中。だが、実は理屈を捏ねるジーパンよりシンコの方が腕は良かった?15:15。二人の車は常東銀行新宿支店の前を通り過ぎる。
シンコはその時、時間が過ぎているのにシャッターが降りていない事や変にひっそりしている雰囲気に異変を感じていた。次の瞬間、裏の通用口から非常ベルと共に二人の男が車に乗り込み、逃走を始めた。途中で彼らは何と少女を撥ねていったのだ。少女を介抱するシンコ。
だが、ジーパンはその重大な事に気づかず、犯人達を追ってしまう。ジーパンの追跡に対して、拳銃で応戦する犯人。その後の追跡で犯人の車は電柱に激突。一人が即死。マスクを付けた犯人は飲み屋が建ち並ぶ小路を拳銃を撃ち散らかしながら尚も逃げる。
ジーパンも懸命に追い掛けるが見失ってしまう。犯人は現場にマスクを残していた。ゴリがそこに現れ、ジーパンは衝撃的な事を聞かされる。中央病院。結局、少女は出血多量で死んでしまう。シンコは余りにも無責任だったジーパンをひっぱだく。彼は漸く事の重大さに気づく。
犯人が逃げ込んだ地域は警察に非協力的な所だったため、今のところ手掛かりがなし。凶器の拳銃は「SW32リボルバー」と判明する。その頃、ジーパンは一杯飲み屋で少女を殺してしまった悲しみに沈んでいた。
ボスはそんな泣き言を並べるジーパンに冷や水を浴びせ、その間にも犯人捜査を続ける先輩や仲間達のように「猟犬になれ!」と強烈な発破をかける。その言葉で目が覚めるジーパン。犯人が残した盗難車の件をチョウさん、拳銃の線からゴリとデンカ、死んだ犯人の身元をジーパンとシンコが当たることになる。二人には未だわだかまりがあった。
一方、競馬場で街のタレ込み屋からヤマさんは関西の一匹狼・梶田ノボル(今井健二)という名前を聞き込んでいた。ジーパンとシンコはパチンコ屋の看板持ちから公園でたむろするヒッピーの情報。ジーパンはこの時、ある決意を固めた。
拳銃や警察手帳などをシンコに渡して、彼はヒッピーとして潜入捜査を開始したのだった。ボスからはジーパンとの連絡役。ヤマさんから「彼を後ろから支えてやってくれ」と頼まれるシンコ。その時、彼女自身も少女を亡くしてしまったジーパンの心の哀しみを感じ取っていた。公園。
芝生にたむろする多くのヒッピー。その中にジーパンの姿もあった。彼が話すきっかけに取り出したタバコ(Mr.Slim)はその連中に横取りされる。急に彼の横で喧嘩が始まる。二人のチンピラに殴られることによりジーパンは一人のヒッピー(小高まさる)を助ける。
シンコはそれを遠くから見つめていた。その後、二人で話す時、彼はシンコにボスの言葉を挙げて、「今は振り向く時じゃないと!」力強く言い放つ。「自分が死んだ少女にしてやれることは犯人を挙げること」それから助けたヒッピーに情報を聞くために銀行強盗殺人手配メモをさりげなく彼に見せる。
それには盗難車の中で死んだ男の写真が掲載。ヒッピーはその男がここに何回も来ていた奴で「オサム(福崎和宏)」という名前だと語った。オサムは生前「銭を儲けて一旗揚げたい」と言っていたらしい。ジーパンも「帰るねぐらもないから自分も一旗揚げたい」と誘い水をかける。
その情報から七曲署の面々が調べてみるとオサムには確かに家出捜索願が出ていた。ジーパンはヒッピー達の変な連帯感から秘密がばれないことを利用して、犯人はもう一度犯行に及ぶと確信していた。ジーパン、そしてデンカとシンコが「世紀の一芝居」を打つ。そこに何故かゴリさんも。
その芝居が功を奏し、ジーパンは一人の手配師(石山政五郎(雄大))に呼ばれる。二人はタクシーに同乗し、BAR"K"という所に行く。それを尾行するシンコ。だが、ジーパンの身元はそのバーにいた梶田に分かってしまう。
それを追うように店に入り込むシンコも愛するジーパンの最大の危機に対して、自ら刑事だとばらす。この後、二人は導かれたように運命共同体になってしまう...。
BGM・ムード歌謡
ジーパン心の叫び 「それは俺はなぁ、人にコーチする程はうまくないよ。だけどなぁ、いざっていう時に相手はばかみたいに突っ立ってたりしないんだよ」「ボス、俺は人殺しですよ。ホシを追うことばっかり考えていて、そのために何の罪もない女の子を見殺しにしてしまったんですよ。あん時の俺は人間じゃなかった。獲物を追うばっかりしか俺の頭の中になかったんですよ」「美人だからなぁ・・・直ぐその気になるんだからあいつは。ば〜か」「逃げられる訳ないだろうが。お前一人置いてよ。シンコ、さっきお前言ったじゃないか。死ぬ時は一緒だってよぉ」(ジーパンの服装は『ジーパン白の上下』)(シンコに初めて『純』と呼ばれる)