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アレなんだよなぁ〜!?

56. その灯を消すな

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、深江章喜、北条清、紅景子、岡部正純、福崎和宏、近松敏夫、柄沢英二、三上剛、山本修平、高城淳一、磯野秋雄、鈴木和夫、渥美国泰、江幡高志、美川陽一郎【監督】山本迪夫【脚本】小川英・中野顕彰【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 ゴリは「5年前の約束」をボスの前で高らかに宣言した。彼は5年前、未だ七曲署の刑事ではなく、神奈川県の三崎市にある湊署の配属であった。ジーパンも久美も知りたがったその約束とは一体?内容は次の通りである。

 三崎市のある町はその頃、梶田(江幡高志)というヤクザに牛耳られていた。彼は商店街の組合長すらも抱え込んでいた。そんな男がヤクザ同志の出入りで相手を殺してしまう。それを偶然目撃したのが小西ジロウ(深江章喜)。

 ゴリは梶田の報復に怯えるジロウに「俺達が命に代えても守る」と強く説得し、犯行の目撃証言を引き出す。追いつめられた梶田は愛人と一緒に車で逃走途中に操作ミスでそれが崖から落ち、彼女一人だけが死んでしまう。

 その後、町の人々の署名という勇気の行動もあり、梶田は逮捕され、町に平和が戻った。今日はその梶田が5年振りに出所する日であった。ゴリは喫茶店で彼女(紅景子)と話していたジロウを訪ねる。直ぐに彼女は何かジロウの煮え切らない態度からそこを出て行く。

 そんな彼女に対して、少しは命の危険も感じていたジロウは生命保険の受取人に選んでいた。それをゴリは既に承知済みであった。その一方、あろうことか湊署の青田という刑事は梶田の尾行を巻かれ、ボスに電話を掛けてきた。

 自分でゴリに告げることもしない一向に変わらない無責任な湊署の体質にボスと同室にいたヤマさんも半ばあきれ顔であった。ジーパンはその連絡を直接ゴリに告げるため、三崎市に向かう。その頃、ジロウのアパートでは彼とゴリが調子のよい出前持ちが運んできた店屋物を食べているところであった。

 そこへ例の彼女が現れると気を利かせてゴリは外へ出る。外ではジーパンが初老の人間と何か揉めていた。その人こそ、5年前、ゴリと一緒に梶田の捜査にあたった今は退職してしまったが斉藤刑事(美川陽一郎)であった。

 梶田のお礼参りに恐れていたのはジロウだけではない、町の人々も同じである。その時、大和田(渥美国泰)という実業家で町の名士が音頭を取り、「梶田の出方を見よう」と提言する。他方でゴリは斉藤から重要な証言を得る。

 死んだ梶田の女にはミノルという弟がいて、非常に彼は姉思いだったが何故か現在は行方不明だという。大和田の方には梶田から電話があり、5年前の件は「あんたも共犯だ」と脅される。町では梶田の手下による暴行が始まり、ジロウもこの騒ぎのために就職先の工場を追い出されようとする。

 三崎署は一旦は手下達を捕まえるが何故か直ぐに釈放してしまう。ゴリはこの事件の直後に大和田を訪ね、逃走に使った車の件や梶田との繋がりなどをネタに宣戦布告する。ジロウの彼女はこの騒動から過去の事情を知り、彼に直ぐ、町を出るように進言する。

 ジーパンが彼女にジロウの生命保険の話をしてもその気持ちの高まりは押さえられなかった。そこに突然、拳銃を持った若い男が乱入してきた。それはあの出前持ちの実は死んだ女の弟ミノルであった。ミノルはゴリとジーパンに追われ、町に逃げ込む。

 勇気を懸命に訴えるゴリの熱さをよそに周りの人々の態度は冷ややかであった。この事態に梶田は姉の恨みをジロウに向けさせ、鉄砲玉に使ったミノルを捕まえることを手下に指示。それを補佐するように大和田は湊署の捜査課長・畠中(高城淳一)のところへ管轄外刑事の違法捜査を訴えていた。

 悪いことに湊署の事なかれ主義の態度からゴリとジーパンは強制的に捜査を断念させられた。ゴリはジーパンに七曲署に戻ることを命令し、自分はジロウも諦めて捨てようとしていたこの町を守る決意を固める。

 そんなゴリをあざ笑うかのように町を徘徊する梶田の手下達に因縁を付けられ、袋叩きに遭うがそれを介抱してくれた"あるとっつあん"の証言に遂に梶田逮捕の光明を見いだすことになる...。

 ジーパン心の叫び 「ボス、尾行巻かれたこと、ゴリさんに連絡しないといけませんよね」「平和?暴力に支配された平和ですか。そういうのを平和っていうんですか、この町では」「やっぱり町の人に裏切られた傷は一生消えないんでしょうかね」



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