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57. 蒸発
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、菅井きん、長内美那子、松本朝夫、仙波和之、鮎川浩、木村博人、北川陽一郎、川野耕司、都家歌六、石川隆昭、常陸雅史、平田昭彦、山本耕一【監督】斉藤光正【脚本】鴨井達比古【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
沢田研二「危険なふたり」を歌いながら七曲署に出勤するクミ。彼女がジーパンに気を利かし、湯飲み茶碗を買って、その上で彼を赤ん坊扱いする様な和んだ雰囲気を壊すかのように殺人事件発生の電話が入る。
二の腕に入れ墨を彫ったガイシャは至近距離から撃たれ、死後8-9時間経過していた。当初は寺林組というヤクザが絡む縄張り争いかと思われた。そこに突然、電話でのタレコミがあり「寺林組の石岡(仙波和之)という男が1mの距離から発砲し、殺したのを目撃した」と言う。
だが、この男は石岡らの追求を非常に恐れている様子だった。その後に凶器は38口径のSWと判明する。このタレコミを信じたボスは石岡を別件で逮捕する。又、このたれ込んだ男の身元をあるトラック運転手の証言から通称"ボケヤス"という人間らしい事を突き止める。
ジーパンとヤマさんは彼のボロアパートを捜索する。競馬新聞と山頭火という詩人の詩集が乱雑に置かれた部屋で古ぼけた運転免許証から「江原行夫」(山本耕一)という名前が分かる。二人は彼の妻を訪ねる。
妻.邦子(長内美那子)と息子.カズオは3年前から行夫は蒸発し、1年前に信州の山の中で白骨死体で見つかったと証言する。ヤマさんは邦子を事情聴取をし、ジーパンはカズオと遊ぶ。しかし、女子大生の下宿人を置いたり、行夫の写真や持ち物を全て消却するなど彼女らの生活はこの3年間で大きく変わりつつあった。
捜査一係はこの時点で行夫追跡が暗礁に乗り上げたようであったが始めはボスに窘められたクミの一言が突破口となる。実は邦子には現在つき合っている小坂(松本朝夫)という恋人がいたのだ。彼女は失踪する夫の件を小坂に告げる。
その一方でジーパンは麦茶に砂糖を入れてくれた母の前で江原夫婦のあり方を頻りに不思議がる。そして遂にゴリが定食屋で行夫の姿を発見する。しかし、逃走しようとする行夫の頭部を寺林組の追っ手が撃つ。彼は直ぐに入院してしまう。
邦子が病院に出向き、夫かどうか確認するが彼女の答えは否であった。行夫も失語症を装ってしまう。だが、タクシーで邦子と一緒に自宅に戻ったジーパンは思い詰めた表情の彼女から「彼が夫である」と聞くことに成功する。
真相を知っているジーパン以外の捜査一係の面々は行夫と邦子は本当は夫婦で彼が家族を事件に巻き込みことを恐れていると判断する。人間としてジーパンは小坂との仲からも邦子にとっての現状での幸せを考えてしまう。
その直後にブルーの車で乗り付けた寺林組の追っ手が白衣を着て、行夫を襲おうとする。この一件でジーパンは犯人一味の逮捕に奔走し、行夫の人命を尊重しなかった事をヤマさんに指摘される。この間に行夫は病院を抜け出す。
そして、意を決して、我が家に戻ろうとした彼は邦子と小坂の後ろ姿を寂しそうに眺めることになる。そんな行夫の気持ちを汲むかのようにジーパンは彼と邦子を七曲署で面会させようとするのだが...。
BGM・森昌子「同級生」
ジーパン心の叫び 「あんなヤツはどっかで野垂れ死にしてしまえばよかったんだよ」「あんた、あの人とカズオ君を幸せにしてやれますか?」「いい奥さんだった。それにかわいい子供だ。あの男だって悪い人間じゃなかった。それなのに...」