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アレなんだよなぁ〜!?

58. 夜明けの青春

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、平田昭彦、上田忠好、中庸介、平田守、平野康、槙ひろ子、東大二郎、田中志幸、堀内泰治、木島進介、峰竜太、降旗文子【監督】竹林進【脚本】武田宏一・小川英【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 ビルの屋上で拳銃を所持し、居座る若者ジロー。こういう修羅場を何回もくぐってきたヤマさんがそいつの説得にあたっていた。見守るボス以下七曲署の面々は皆、この事件の無事な解決を信じていた。

 だが、懸命な山村の説得は一人の若者の拳銃自殺という最悪の結末を迎えてしまう。翌日、新聞は給料強盗犯人の死を山村に責任を押しつける形で記事にした。七曲署でもボスが署長に呼ばれて、山村を休ませるように命令をした。

 しかし、ボスは彼に任せた自分に責任があるのだから山村を処分するのであれば、自分も処分されると言って体を張って部下を守る。ボスが一係に戻ってまもなく、ゴリに情報屋トクさんから電話が入る。

 それは3丁目にある福永芸能社の社長・福永隆三が拳銃密売に絡んでいるというものだった。彼の表向きの商売は「流しの斡旋業」であった。ゴリと自分から志願したヤマさんはこれを確かめるためにトクさんに会う。彼の話によると近々、外人ルートで23丁の拳銃が福永の手に入るという。

 しかも福永はこの2〜3年の間に相当な数の拳銃取引を行っているという。その拳銃の中には何と死んだジローのヤツも含まれているとの事だった。そんな夜にヤマさんはチョウさんと「一福」という居酒屋で偶然に軍歌も歌えない流しの木村ミノル(峰竜太)という流しにでっくわす。

 その事で兄貴分(木島進介)に殴られるミノルをヤマさんは助けようとしたが余計なことをするなという感じで彼らはそのまま行ってしまう。そんなミノルを山村は尾行する。たこ部屋に寝泊まりするミノルは突然、夜明けに動きだし、公園で幼な馴染みのナオコ(降旗文子)と一緒に茄子の苗に水を与えていた。

 彼女はあの一福に勤めていた。そして、二人の心には田舎にある一面の茄子畑。そんなひっそりと都会に暮らす二人を暖かく見ているヤマさんとジーパン。けれど、その大人しさが時には凶器に変わることを山村はジローから学んでいた。

 一方、福永の調べは進み、彼が昭和30年までは今は解散した梶田組というヤクザ組織の組員であったことが分かった。そんな中でヤマさんとジーパンはミノルの過去を洗う。他方、ミノルは遂に福永に拳銃密売の手先として使われることになってしまう。

 兄貴分から彼は渋谷の宮下公園で黒川という男に鞄を渡してくれと軽く命令される。ミノルは現場に行くが黒川に鞄を渡した瞬間にヤマさんとゴリが踏み込む。逃走する二人の内、黒川はゴリが逮捕するがヤマさんはミノルを見失ってしまう。

 その後訪ねたミノルの兄貴分はこの件について知らぬ存ぜぬの態度であった。逃走中にミノルは「がんばるにゃん」というスナックでナオコと密会し、二人は覚悟を決める。ヤマさんは必ず帰って来るという確信からジーパンの言葉も気にせずに雨中、茄子の苗を見張っていた。

 そして二人は銃声と共にヤマさんとジーパンの前に姿を現し、喘息のナオコを引っ張りながらミノルはビルに逃げ込む。形勢はあの時と同じであった。そんな二人に山村は「茄子が実を付けた」と再び懸命に説得を試みる...。

 BGM・あのねのね「赤とんぼの唄」

 ジーパン心の叫び 「もう、待てなかったんですよ、きっと。ヤツは欲求不満やストレスを一杯抱えていたんですよ。そいつを宥め賺しながら生きてきた。しかし、ヤツはもう疲れた。うじうじまどろっこしく生きるよりも...」


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