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64. 子供の宝・大人の夢
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、千秋実、福岡正剛、菅原チネコ、大口寛、八代るみ子、松田洋治、門脇三郎、由起卓也、勝部義夫、草間璋夫、石川隆昭、金子富士雄、林寛一、平田昭彦、武藤英司【監督】竹林進【脚本】小川英【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
長閑に公園で玩具遊びをする子供達。側で見守る母親達。しかし、突然、一郎(松田洋治)という少年が目を痛がりだした。直ぐに彼は救急車で近くの飯野病院に運び込まれる。翌朝の新聞はこの記事を大きく取り上げた。"子供の夢を奪った"玩具会社・梅田玩具をやり玉に挙げた。
実際に原因とされた玩具に付着した有害塗料で被害者は続出していた。病院に入院した一郎であったが両目は失明の危機にあった。七曲署は直ぐに梅田玩具の事情聴取を開始した。ヤマさんと少し頭に血が上ったゴリがその任務にあたるが対応した梅田社長(千秋実)と高木専務(福岡正剛)は「商品を全部回収する」というように終始丁重な態度であった。
一方、他の刑事達はどんどん増えて行く被害者の対応に追われていた。ジーパンが一郎の所へ見舞いに行った時、高木専務が見舞いに現れたが怒り心頭の母親とジーパンはけんもほろろに彼を追い返してしまう。その高木の後を尾ける茶色ズボンに黒革靴の男。
ジーパンの報告だと一郎の手術が成功する確率は50%。被害者も既に18人を数えていた。ボスはこの事実からたとえ過失であっても梅田玩具は許すことが出来ないとの態度を示す。その直後、高木専務が公園で自殺?したとの一報が入る。
現場に梅田社長も訪れるが彼はボス以下七曲署の面々の前で「彼は絶対に自殺などする男じゃない」と断言する。他方、自分の会社はクレーム処理や資金繰りでてんやわんやの状態だった。その中でも梅田は誠実な態度を崩さなかった。それはボスとの会話でも変わらなかった。
彼は「これ以上被害者を出さないこと」と「会社の人間に被害の及ばないこと」だけを望んだ。その上で自分の信念は「子供達の夢を作ること」だと。ボスはこの社長の真摯な態度から管理にミスはなく、会社に悪意を持った者の犯行であると捜査方向を転換する。
そして、公園の目撃者から高木専務の死は自殺ではなく、偽装殺人であることが判明する。だが、ボスはこの真実を隠し、新聞には高木専務は自殺そして捜査の打ち切りを発表した。病院では一郎の一回目の手術が失敗して、母親は大きく落胆していた。
それを慰め励ますジーパン。その頃、梅田の所に犯人から一回目の電話が掛かってきた。犯人は「反省をしているのかそれなら責任を取れ」と脅す。もし、取らない場合は社員に被害が及ぶという主旨の電話だった。
その言葉通りに間もなく女子事務員が交通事故にあった。男子社員も工事現場で被害に遭うところであった。梅田はボスに対して「社員のために会社をあきらめる」と言った。だが、ボスは「貴方を苦しめるのが犯人の目的」であるからその考えを止めるように諭す。
ヤマさんが梅田玩具で逆探知をしているところへ犯人から二回目の電話が入る。それは「午後4時あけぼの公園に500万円持ってこい」という要求だった。これを犯人の罠だと察知したヤマさんは梅田に自分の指示に従ってくれと説得する。
案の定、ヤマさんとチョウさんが張り込む公園に梅田の鞄を取りに来たのは単なる浮浪者であった。そこにも茶色ズボンと黒革靴の男の影。ボスはいよいよ卑劣な犯人に対して大胆な作戦を決行する。
彼は人命を守るためと署長を説き伏せて、社長以下梅田玩具の社員を全員蒸発させてしまったのだった。そして、ゴリ、デンカ、ジーパン、そしてクミまで特殊任務に就かせた。ゴリとデンカは債権者、ジーパンとクミは梅田玩具に雇われた臨時の学生アルバイトであった。
遂にこの餌で犯人が食いついた。牧村セイイチロウ(武藤英司)という犯人は20年前の梅田の共同経営者であった。悪徳な行為で南米を追われた彼は梅田が彼のためにずっと所有していた株券を狙っていたのだ。しかし、まんまと七曲署の罠に引っかかったこの男の前に現れたのは...。
ジーパン心の叫び 「あきらめちゃダメですよ。こいつだって(玩具のロボットを持って)待ってるんです。一郎君の目が見えるようになるのを。お母さん、貴方がしっかりしなくちゃダメですよ。もう一度やってみるんです手術を」