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アレなんだよなぁ〜!?

72. 海を撃て!!ジーパン

【出演者】石原裕次郎、松田優作、関根恵子、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、山西道広、トニー・セトラ、夏川圭、築地博、今井和雄、三戸悦子、高橋美知子、金子美智代、石山克己、和田文夫【監督】竹林進【脚本】鎌田敏夫【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 「拳銃嫌い」のジーパンがボスと一緒に射撃練習をしている。彼はここでボスから「なぜ刑事が拳銃を持たないといけないか」を学ぶ。二人が署に戻ると九州からの依頼者が待っていた。その金森(石山克己)という男は聖心女子高校の教諭であった。

 彼の依頼とは修学旅行で一人の生徒が昨夜から不明なので調べて欲しいというものである。ジーパンとシンコは早速、行方不明の宮野ゆかりという生徒の同級生から聞き込みを開始する。その最中に最悪の連絡が入る。多摩川の川縁で彼女が絞殺死体で発見されたのだ。

 絞殺死体の皮下出血の状態から相当大きな片手で絞め殺したらしいとボスとヤマさんは推測した。そして彼女には東京にペンフレンドがいた。加納修(山西道広)という自動車修理工であった。彼女は彼に会うのをとても楽しみにしていたらしかった。

 加納はボスとヤマさんの執拗な追求に対して、ゆかりと15:00に多摩公園で待ち合わせていたのだが以前からの自分の嘘を知って来なかったのだろうと言い放った。その上、現場で身長が190cm、40歳位の外人が車で去っていったところを目撃したと証言した。

 探りを入れながらもヤマさんは彼の言動と態度からシロであると判断する。デンカがそこへゆかりの死体から犯人のものと思われる体毛が発見され、検査結果は日本人のものではないらしいと伝える。この後、七曲署の面々は交代で釈放した加納を張り込む。

 だが、彼は突然「くらぶシャングリーラ」という店で拳銃を突きつけ、女を人質に取るという暴挙に出た。実はこの店では借金の形に米兵が拳銃を置いていくことがしばしばだった。この事を知っていた加納は何らかの方法で例の外人を見つけ、自分の手でゆかりの復讐を企てたに違いなかった。

 その時、ボスに無名のたれ込みがある。加納らしい男を多摩川のボート小屋付近で目撃したとのことであった。ジーパンはボスの忠告を無視して拳銃を持たずに現場に直行する。それを補佐するかのようにシンコがボスに志願して彼の拳銃も持参して、後を追う。

 現場ではボート小屋に立て籠もる加納がジーパンの前で何とシンコを撃ってしまう。怒りのジーパンは素手でそこへ踏み込んだが既に加納の息はなかった。ジーパンはシンコの怪我に責任を感じて、再び拳銃の練習に走る。

 ボスは自分の経験も踏まえながらそんな彼に「事件はまだ終わっちゃいない」と諭す。更にチョウさんの調査から加納は自殺ではなく、他殺であることが分かる。

 一方、加納の行動から情報源は週刊誌以外なく、外人はそのグラビアに掲載されていたジョン・スミス(トニー・セトラ)というある商品を大量買い付けに来たバイヤーらしかった。評判の悪いこの男はその上、無類の女好きという風評が立っていた。

 ジーパンは現場付近の子供達から川から上がって来て暴力を働いた大きな外人と黄色のカマロが現状から走り出したという有力な情報を拾った。しかし、スミスにはアリバイが存在した。光貿易という会社がそれを証明したのだ。

 だが、落としのヤマさんによってアリバイの突破口は開かれ、ジーパンはモーターボートで逃げるスミスに向かって、遂に拳銃を向ける...。

 ジーパン心の叫び 「俺はただこんなちっぽけな道具があっけなく人間の命を奪ってしまうと思うとやり切れなくなるだけですよ」「おそらく加納にとって宮野ゆかりさんは生活の中で一番大切なものだったんじゃないでしょうか」「もし、あの時、俺が拳銃を持っていたら加納の拳銃を見つけた時、直ぐ撃ち返すことが出来たならシンコは撃たれずに済んだかもしれません」



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