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アレなんだよなぁ〜!?

74. ひとりぼっちの演奏会

【出演者】石原裕次郎、松田優作、関根恵子、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、佐藤仁哉、山本廉、加藤茂雄、北川陽一郎、剣崎龍次、岩田博行、広田正光、相馬優子、渡部雄二、成瀬昌彦【監督】石田勝心【脚本】長野洋【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 部屋に転がっている注射器-ジョーというバンドマンは麻薬でショック死をしたのか?彼はダーティー・エンジェルというジャズバンドのリーダーだった。彼の死体を発見したのは彼の身の回りの世話をしていたバンドボーイの川合タカオ(佐藤仁哉)という男であった。

 彼の事情聴取をしたのはシンコだったが最初は婦人記者に間違われる。そんな中でジーパンに茶化されながらも女刑事の意地で取り調べるシンコ。タカオは渋々ながらも深夜スナックのアルバイトが終わって、合い鍵で部屋にはいるとジョーが死んでいたと語る。

 七曲署の面々はバンドのメンバーに裏を取るがビッグ・ジョーの評判は至って良くなかった。そんな最中、シンコはボスから少年係の経験から引き続きタカオの捜査を頼まれる。だがその折りにタカオは自宅で数人の男に袋叩きに遭う。

 どうもそれにはジョーの麻薬が絡んでいるらしかった。その後、ジョーの死体から20gという多量の麻薬が検出される。麻薬常習者のジョーから考えるとこれは明らかに殺しであるとボスは断定した。一方、シンコは人間として信じたいタカオの捜査に必要以上にのめり込んでいた。

 タカオを黙って見つめていたジャズ喫茶でジーパンに非難されるのも厭わずに。実はタカオにはビッグ・ジョーの追悼コンサートでドラムを叩くことが決まっていた。"ドラムが恋人"の彼は漸くチャンスが巡ってきたと喜んでいる。

 そして、シンコの親身の接触によって彼は次第に心を開き始めた。声色を使ってアルバイトの時間をずらしてまでも彼女と話そうとした。シンコはそんなタカオから事件当夜、死亡推定時刻の1時前後、彼宛にジョーからアルバイト先の「テアトロ」に電話が掛かってきたことを聞く。

 その上、タカオから偶然に彼女は店のマッチをもらう。この証言の裏はそこのマスターにより証明されるがシンコはジーパンが来た時のタカオの豹変が、そしてジョーの死因を殺しと拘ったことに疑問を感じる。

 悩み抜いた彼女は遂にタカオの特徴である声色と彼からもらったマッチによって、事件の真実にたどり着く。逃げ場をなくした彼はオートバイを盗み、逃走する。シンコは彼を追跡し、川縁に追い詰めるがタカオは夢であったドラムを叩く「追悼コンサートまで待ってくれ」と懇願する。

 その言葉に戸惑い立ち竦み、タカオを逃がしてしまったシンコにヤマさんは刑事の心構えを告げる。そんな放心状態の彼女にタカオはもう一度「一人だけであって欲しい」と電話で告げる。迷った末、シンコが選択したのは刑事としての立場であった...。

 ジーパン心の叫び 「どういうつもりなんだ。あんた、女だということを利用して、ヤツを丸め込むつもりか」「やだね、俺はそんな考え方する女、嫌いだ」「ここで待ってるよ。アイツ、きっとシンコに聞いてもらいたいと思っているよ」「せめて、この演奏が終わるまで...」



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