太陽にほえろ！--７５話　仕掛けられた銃声

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75.　仕掛けられた銃声

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、土屋嘉男、木内みどり、根岸一正、天坊準、早坂ひとみ、夏木順平【監督】石田勝心【脚本】長野洋【音楽】大野克夫（音楽）、井上尭之バンド（演奏）【原作】魔久平

【あらすじ＆ジーパン心の叫び】

　姉と弟。路地にて。「自首した方が良い」という姉・片桐ナミエ(木内みどり)に対して「密航の手を貸してくれる男がいる」という弟・テツオ(夏木順平)。二人はこれ以降、会うことはなかった。そこへゴリとジーパンが入り込んでくる。

　テツオは逃走した。近辺を隈無く探すボス以下七曲署の面々。ゴリはふと入った居酒屋で昔、署の先輩だった佐山卓(土屋嘉男)に出会う。「この辺の居酒屋で聞いてくれれば会える」という佐山と別れる瞬間、外で突然、銃声が響いた。

　現場のぼろビルではテツオが拳銃を持って息絶えていた。署に戻ると事件の経緯がチョウさんから行われた。事件は9日前の12月12日、中光商事で起きていた。金庫が破られて2500万円が盗まれたのだ。その指名手配された二人組の犯人の一人が片桐テツオだった。

　もう一人の後藤シンヤという男は指名手配された当日にテツオに殺されたということになっていた。凶器のナイフからテツオの指紋が検出されたからだ。今回の件では拳銃にサイレンサーを取り付ける溝が切ってあったがそのサイレンサーは見つからなかった。

　状況から見て、テツオの自殺と思われた？が捜査はその疑問から始まることになる。ゴリは姉ナミエに事情聴取をした。彼女は「最初から警察に任せておけば弟は死なずにすんだんじゃないか」と悔やんだ。

　そして、彼が密航を手引きしてくれる男の存在があったことと2500万円の在処がまだ不明なことを証言した。ゴリが「他殺の可能性がある」というと少し驚いた表情を見せる。テツオは二週間前に勤めていた印刷屋をやめていた。それで金庫破りの準備に後藤と入っていたのだ。

　それから彼女は弟の素行調査のために協立探偵社というところに依頼していると述べた。そこはあの佐山がやっていた探偵社だった。そんな折りにヤマさんは事件現場で佐山に出くわす。捜査に協力する代わりに見返りを要求する佐川にヤマさんはすっかり変わってしまったと感想を述べる。

　その上、佐山なら他殺を自殺に見せかけ、完全犯罪をすることも可能だと推理していた。これに憤然と怒りを表したのが佐山の二年後輩のゴリだった。しかも彼は自分自身でアリバイも証明している。その佐山が七曲署を去ったのは次の理由からだった。

　4年前のチンピラの殺人事件で凶器のドスが見つからないためにホシを泳がせた佐山はゴリと一緒に尾行していた。そして、ホシが若い女性を人質に取って逃走中に佐山の制止も聞かずにゴリは突っ込んでいった。それが原因で女性の目は失明してしまう。

　彼女の家は貧乏で治療費も儘ならず、ホシが属していたヤクザの組も知らぬ存ぜぬを決め込んでしまった。そんな最中、佐山は治療費を得るために単身で組に乗り込み、組長から500万円の治療費を捻出させたのだった。

　それがトップ屋に「カツアゲ」刑事として記事にされ、追われるように署を去ったのだ。ボスはゴリの心情を察しながらも「それはやはり法的に見れば恐喝だ」と言った。ゴリは「信じたくない」と佐山の元へ向かう。

　4年前に警察を追い出された佐山はすっかり酒浸りになっていた。その佐山はゴリにテツオの捜査状況の探りを入れて来た。ゴリは素直に「我々は殺しと踏んでいます」と答えてしまう。そんな佐山にゴリは心の中では「手錠を填める相手はあんたじゃないよな」と言い聞かせていた。

　他方、現場でサイレンサーを探すヤマさん。署ではゴリが佐山に告げた他殺の線で捜査しているというのが問題になっていた。何故ならデンカからの情報で佐山が旅行社にパスポートとスペイン行きのチケットを頼んでいることが分かったからだ。

　そして、ヤマさんは決定的な証拠を遂に探し当てた。それは「銃声」が入ったカセットテープと拡声器だった。これを前にしても苦悩するゴリだったが彼は先頭に立って佐山を取り調べようと方向転換した。

　「危険な賭けだな」とボスに言われながらも心の奥底では佐山のことを未だ信じたい気持ちも残っていた。彼は佐山の事務所で仕掛けた。ナミエを使い、佐山に1000万円要求したその芝居はうまくいくように思えた。その佐山が動く。一つは梶田組の安井から拳銃を仕入れること、もう一つは...。

　ジーパン心の叫び　「ちょっとプカプカ」「アパートとデパート、デパートとアパート・・・眠いんだよ」