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77. 50億円のゲーム
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、平田昭彦、青木英美、藤田進、草薙幸二郎、高原駿雄、奥野匡、重松収、田村勝彦、前田哲郎、片山滉、山本武、関口真砂子、斉藤英雄、入江正徳【監督】児玉進【脚本】小川英・武末勝【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
ギターの音色。良からぬ算段。彼らが成功率90%と踏んでいる計画は遂に実行されようとしていた。男3人と女1人は50億円をまんまとせしめる事を考えついていたのだ。署では悠長にゴリが水爆実験によって魚が食べられなくなることを心配していた。
だが裏では彼らの例の計画は着々と進んでいたのだった。「濃縮ウランがライトバンごと盗まれた」とゴリが連絡を受けたのは悠長な話をしてからちょっと経ってからであった。七曲署にはその当事者である「日本原子力研究センター」の所長(入江正徳)が訪ねてくる。
彼は「そんなものは無用な長物で誰も買うはずがない」と言う。そこへ犯人から電話が入る。「濃縮ウランを酸性のある溶液に入れて、水源地に投げ込んだら」と脅してきた。それを回避するためには「日本国が50億円を支払え」と要求。
確かにそれが水道水に混入したら間違いなくパニックになることは必至であった。直ぐに本庁で緊急会議(藤田進、高原駿雄ほか)が開かれる。濃縮ウランは何と4kgも盗まれていた。そして、それを使って国民を恐怖に陥れるということは紛れもなく国家への反逆である。
出席者の殆どが公開捜査を望んでいたがボスは社会不安を煽るのが犯人の目的だから未公開のままで進めるべきだと主張する。しかも未公開のままで事件解決をする自信があるとキッパリ言い切る。だが、この成算有りはボス一流のハッタリでもあった。
彼は七曲署の面々にこういう犯罪者は地味で目立たない部分でボロを出すと言い聞かせた。犯人から二回目の要求。先ずテストとして「使用済みの1億円を用意せよ」ということだった。受け渡し場所は新宿花園神社前歩道17時。1億円を入れたボストンバッグには発信器が取り付けられた。
ゴリとジーパンが現場に駆けつけると少し古い型で黒色の車が置かれていた。それに乗ってから指示を受けろという事だ。彼らはあるところから観察し、警察無線も傍受しているようであった。
東名高速の相模川の標識のところでボストンバッグを落とし、その後をジーパンが直ぐ追うが犯人はそれを奪って逃げてしまう。この事実からボスはこれは机上の空論に基づいた「ゲーム」であると断定する。現実と幻想の区別がついていないのであると。
この仮説から犯人像を絞り込んだ。この犯人達は学生である。彼らは三方向から捜査を洗い直す。1.濃縮ウランの入手の情報ルート、2.盗難車に残された無線機の入手経路、3.犯行現場から周辺にかけての車の修理工場。
そんな最中、犯人達は公開捜査にしない警察に業を煮やし、この情報を各新聞社に流す。「本山貯水池に濃縮ウランを投げ込む」というセンセーショナルな犯行声明に色めき立つマスコミ。この動きに日本国も遂に耐えきれず、2度目の緊急会議で警視総監(藤田進)を通じて「日銀からさくら銀行の田中一郎名義の口座に50億円を振り込むこと」が決定される。
ボスは最後まで反対したが人命尊重の立場からはそれ以上、有無を言えなかった。彼らの狙いは24時間キャッシュサービスを持つさくら銀行から小金は引き出すが大本は残しておいて、金を寝かせたまま、7年間の時効を待つというものであった。
時効を迎えると50億円が70数億円になっているという筋書きだ。犯人はこの機会に貯水池にペンキを投げ入れ、更に恐怖を煽った。この一件で捜査本部は本庁に移されることに決まった。しかし、それでは諦めきれない七曲署は新たな捜査に着手した。
犯行当日にガソリンスタンドに保冷車が入ったのを目撃した人間がいたのだ。その日、スタンドの主人は留守で19歳と20歳の学生アルバイトが店を任されていた。その一人が森川三郎(重松収)という男だった。
今度は犯人達にゲームを仕掛けるためにボスは旧知の社会部デスク(草薙幸二郎)に成功したら第一報は必ずそこに掲載するという約束で居酒屋にて話をまとめる。新たな犯罪手口はその頃、マスコミを賑わせていた。だが、一紙だけ「50億円は凍結」という記事が載っていた。これが森川らに仕掛けたボスの罠だったのだ...。
ジーパン心の叫び 「考えちゃうなぁ〜奴ら結局失敗したけどもしあれが成功していたとすれば・・・」