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アレなんだよなぁ〜!?

82. 最後の標的

【出演者】石原裕次郎、松田優作、関根恵子、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、北村和夫、西川敬三郎、池田生二、松下達夫、吉田静司、府川房代、戸島一実、清水石明美、国井正広、折尾哲郎、佐藤勝貴、森下明【監督】高瀬昌弘【脚本】長野洋【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 集団で喧嘩をする若者達。その中の女性を捕まえてみると何とあの町田和子(戸島一実)であった。ジーパンは彼女から「人殺し」という言葉を浴びせられる。署で少ししょげ返るジーパン。

 そんな彼にボスはゴリと一緒に新しい標的が出来た射撃場へ行くことを命じる。二人で射撃をやっているとそこに左足を引きずった根来新平(北村和夫)という男が現れる。親しそうに声を掛けるゴリ。

 根来は現在、本庁の庶務課にいるが元は一係の部屋長でその前は警察学校の射撃担当教官で"拳銃の神様"と言われたほどの人物だった。ゴリが射撃に自信を持てたのは根来の教えに寄るところが多かったと自分で語る。だが、今日限りで警察を辞めるという。

 その根来はジーパンにプロと呼ばれる殺し屋と対峙するためには一発で仕留めなければならないと教えるがジーパンは反発を覚える。その実力の違いにゴリは「ヘーシンクと生まれたての赤ん坊」という表現さえする。

 その夜、マンションの入り口で愛人・須藤エミ(府川房代)と一緒にいた脇田(西川敬三郎)という悪徳金融ブローカーが殺される。彼は28mもの距離からルガーオートマチック9ミリという拳銃で心臓を一発で撃ち抜かれたのだった。

 これはプロの仕業に違いないという見込みをした七曲署の面々。チョウさん、ジーパン、シンコは恨みの線からデンカはエミという女性の線からゴリは拳銃の出所、ヤマさんはプロの殺し屋を当たった。確かに脇田はあくどいことでかなりの人間から恨まれたりしていた。

 その上、借金の形に店や工場を取られて自殺した人間さえいた。その最中に第二の犯行が起きた。矢野健太郎(池田生二)という観光会社々長がゴルフ場の13番ホールで殺された。彼の前身は不動産業を営んでいた。これも脇田と同様、何と30mの距離から心臓を一発でやられていたのだ。

 それは脇田の弾丸と一致する。一方、殺し屋の線からも容疑者は浮かばなかった。もう一人、網に漏れたがルガーを好んで使うピカ一の腕の持ち主で岩井(松下達夫)という男がいた。ジーパンはボスからプロの殺し屋の捜査という局面からも拳銃を所持するように指示を受けた。

 そんな彼は病院の前で根来にバッタリ出くわす。ジーパンが「素手で十分ですよ」という隙をついて根来は彼の懐に手を入れる。そして「射撃の練習をしたくなったらいつでもしてやる」と言い残した。その頃、ヤマさんにタレ込みがある。「岩井を内藤町で見た」というものだった。

 直ぐにその捜査をしていたジーパンの目前で岩井も撃ち殺されてしまう。また、心臓を一発。ボスはこの件である事をヤマさんに調べさせる。一方、自分の前で有力容疑者を撃ち殺されたジーパンは事の重要性からか?根来と一緒に射撃練習場にいた。

 拳銃を温め、細かい指示をジーパンに送る根来。その中でもジーパンは「犯人を殺したくない」という自分の信念は貫いていた。その後、根来の自宅で手料理をごちそうになるジーパン。お茶を入れようとする根来には少し目眩が来ていた。

 そのために上着のポケットから薬を取るジーパンは同時にある紙片も手に入れていた。ボスは根来の目眩の訳を駒ヶ嶺病院というところで聞き込んでいた。その理由は癌だった。少々目眩から快復した根来はそこにある写真から拳銃の想い出を語っていた。

 ジーパンはその中で威力は弱いが命中率は抜群というSWミリタリーポリス22口径という拳銃に興味を示す。それから署に出るために帰る時には根来が甥に買ったという山歩きのためのトレッキングシューズにも目がいった。根来の家を出るとその理由が明らかになる。

 手に入れた紙片は「マイ・セカンド・ハウス産業開発公団総裁・富山平太郎氏とその令嬢」という週刊誌の記事だった。ヤマさんの調査で脇田、矢野は根来が一係時代に起訴出来なかった人物だし、岩井は彼の足を撃った人間らしいと分かった。

 ルガーの出所からも根来の人物像が浮かび上がる。もう犯人は絞られていた。ボスは緊急手配を掛ける。その頃、ジーパンは既に警視庁の銃器室からSWミリタリーポリス22口径を持ち出し、根来を逮捕するために富山の別荘に向かっていたのだが...。

 ジーパン心の叫び 「町田和子・・・俺が殺した犯人の妹です」「俺は根来さんとは違うんですよ」「俺はあんたを病院に連れて行く」



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