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アレなんだよなぁ〜!?

85. おやじに負けるな

【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、平田昭彦、青木英美、菅井きん、有島一郎、森塚敏、外山高士、芹川洋、黒田清子、渡辺ふさ子、山本三郎、加藤寿、大宮幸悦、新井一夫、浅井哲男【監督】竹林進【脚本】田波靖男【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平

【あらすじ&ジーパン心の叫び】

 自前弁当を食べようとする久美の前でトイレットペーパーに関する汚い話をするジーパンとゴリ。そこへヤマさんが入ってくる。アジアルートの覚醒剤の情報を得たことをボスに報告。ボスは麻薬が下火になったのに懲りない面々に愚痴を零す。

 みんながバイニンを洗おうと出て行こうとした瞬間、電話が入る。そのたれ込みでジーパンはそちらの捜査に回される。内容は坂下町にあるひかりスーパーの倉庫にあったトイレットペーパーと砂糖が盗まれたというものであった。

 車で乗り付け、目玉商品は確かに盗まれたようなのだがちゃんと不思議にその後は鍵が掛かっていたとの事であった。4月に配ったという開店3周年のマッチが少し気にはなった。この事実からジーパンはスーパーの狂言ではないか?とボスに報告する。

 だが、ボスは品物を隠すだけの狂言ならもっと強盗に入られた証拠を残すだろうと諭した。鍵を開けてちゃんと閉め、土足で上がらずに中も荒らさないで盗むという手口からある人物を思い出す。それは通称・留守番小僧のヤマキチという泥棒の名人だった。

 チョウさんがそれを受け、ジーパンのおやじも何度か捕まえたことがあると言葉を続けた。ジーパンは早速、その山本吉三(有島一郎)の自宅を訪ねる。柴田の息子だと告げると早速、吉三節が始まってしまう。そのペースにすっかり乗ってしまうジーパン。

 ひかりスーパーの件を話すと吉三はキッパリと否定する。だが、一人暮らしのためにアリバイを証明する者はいなかった。「手口がそっくり」だと言うと18年前に「柴田のだんなに捕まって以来、盗みはしていない」と告白する。

 開き直り、家宅捜査でも何でも御自由にしてくれと付け加える。その直後、柴田のだんなとよく飲んだということで湯飲みで酒まで振る舞われた。飲んでも捜査の目に狂いがなかったという言葉にジーパンは少しいい気分にさせられる。その酒はボスへの報告の最中、知られてしまう。

 叱責を買った上で彼のおやじが被疑者の家では水一杯さえ飲まなかったと聞かされて、唖然とする。やましい気持ちがあるからそういうことをするのだとチョウさん。丁度その時、ゴリさんが覚醒剤のバイニンを捕まえてくる。

 彼はジーパンが酒臭いのを指摘するとゴリが夜勤の今夜、罪滅ぼしのためにスコッチを陣中見舞いに差し入れするというジーパン。吉三はジーパンのおやじの命日に墓参りをしていた。そこで命日の前日に息子さんに会ったのも何かの縁だという言葉を吐く。

 そんな折にジーパンとたきもやって来る。隠れる吉三。たきはお花と線香が供えられていることに夫が世話をした人がやってくれたと解釈する。しかし、落ち着く間もなく、湯沸かし器の種火が付けっぱなしだった事を思い出す。彼女は直ぐに帰宅する。だが、火は消えていた。

 不思議に思うたき。ジーパンはゴリへの差し入れのスコッチの事を思い出し、たきに福引きで当たったスコッチの場所を尋ねる。しかし、しまってあるはずの戸棚の引き出しにそれはなかった。玄関にはちゃんと鍵が掛かっていた。ジーパンはピンとくる。吉三の家を訪ねるジーパン。

 盗人呼ばわりするジーパンに吉三は逆に泥棒に入られるのは不用心だとお説教する。そんな吉三はスコッチ(J&B)をジーパンの前に出す。それを実家から盗まれたものだと決めつけるジーパン。何食わぬ顔で指紋を拭き取る吉三。

 次の日の新聞には「養老院に盗品が寄付された」という記事が掲載されていた。これを読み、益々吉三への疑惑を深めるジーパン。一方、捕まえて来たバイニンは輸入元が中光貿易であることを吐いた。ジーパンはこちらの捜査に戻る。中光貿易を見張るジーパンとデンカ。

 そこへタクシーから降りた怪しい外国人が中光貿易に入って行く。吉三はその頃、あまり来なくなったジーパンを心配して、七曲署に電話を入れていた。外国人は中光貿易からジーパンが尾行する中で出た後、外国船に入っていった。

 社長の田中(森塚敏)はタイシン・ホテルという所で戸川組の幹部・中原(外山高士)と会った。覚醒剤は輸入元が中光貿易で卸元が戸川組だった。ジーパンがこの捜査を終えて、家に帰ると玄関には雪駄。中では吉三がたきと親しげに話していた。あくまでもやっていないと言い張るヤマキチ。

 だが、彼はスコッチを土産にしていた。その時、意地になって飲んでいたジーパンは今は新しい捜査であんたに構っていられないと零してしまう。翌日、再び中光貿易を張り込むジーパン。それを見守っていたのは何故か吉三だった。田中を尾行し、途中でジーパンはゴリと代わる。

 その隙に吉三は中光貿易の事務所に入り込む。彼は金庫の中に多量の覚醒剤が隠されているのを見つける。夜中にジーパンの家で物音。不審に思いながらもジーパンが再び部屋に戻ると枕の上に封筒があった。その上には字の切り抜きで「3月1日3時中央公園にて取引あり」と記されていた。

 封筒の中には覚醒剤。吉三は田中を盗んだ覚醒剤で脅す。その上で2000万円欲しいと要求する。吉三は中央公園におでんの屋台を出し、そこへ田中を誘き寄せる。田中は競馬が外れたと言いながらテーブルに何気なくラジオを置く。

 そのマイクから拾われた声を戸川組組員がベンチで聞いていた。メモによって中央公園にやって来たジーパン。彼は吉三の言葉によって、戸川組組員4人に痛めつけられる事になる。その隙に吉三は2000万円の入った黒カバンを持って逃走。刑事だと気づく田中。

 だが、吉三は逃走途中で中原らに捕まり、車に拉致される。その手掛かりはジーパンが見つけた車のナンバーが書かれているプレートだけだったのだが...。

 ジーパン心の叫び 「でもなぁ〜出るものは待っちゃくれないからな・・・それとも何か手帳でも破いて使えってのかお前」「本当に心配性だなぁ〜参るよもう」



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