Yusaku Market 松田優作さんのDVD、ビデオ、CD、本などが、 詳細な年表を見ながら、購入可能です。 アレなんだよなぁ〜!? |
---|
97. その子に罪はない
【出演者】石原裕次郎、松田優作、関根恵子、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、伊藤孝雄、石橋蓮司、町田祥子、服部妙子、平田守、小高まさる、清水吾郎、山田禅二【監督】斉藤光正【脚本】播磨幸治【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
パトカー、救急車、人、慌ただしい動き。それもそのはず、民家で四人が惨殺されたのだ。果物ナイフに剥きかけのリンゴ。生活臭を残したまま、夫婦と息子、それにお手伝いの老婆が殺された。凶器は「刺身包丁」と推測された。
ボスと捜査の事を話している時、チョウさんはふと庭でタバコの吸い殻を見つける。犯行時刻は昨夜の10時頃。後で一家が土地を売ったばかりの金4000万円も消えていたことが判明。凶器と思われる刺身包丁も未だ発見されなかった。
だが、本庁からボス宛の電話で容疑者が割れる。市川勝(石橋蓮司)、前科5犯の凶悪犯で別件で全国に重要指名手配されていた。タバコの吸い殻からも市川の指紋が検出される。彼は別件である千葉で質屋に強盗に入り、老夫婦に重傷を負わせてから未だ三ヶ月も経っていなかった。
ヤマさんの話によると既に13歳の時、育ててもらった叔父を殺すという行為に及んでいた。捜査本部は本庁に。七曲署はあくまでも補佐役。その使者、島田警部(伊藤孝雄)はもう来署していた。彼は直ぐに生きのいいパートナーを選び出す。その役回りはジーパンだった。
捜査は開始される。チョウさん、ゴリ、デンカはどぶさらい。ヤマさんとシンコは市川と繋がりがあった今寺良子(服部妙子)という女性の行動を彼女が勤める幼稚園で監視していた。彼女は獄中の市川に一度手紙を送っていた。市川の母は掏摸の常習犯で勝も刑務所で生まれる。
その事でかなり馬鹿にされた。一方、事件は急展開を迎えていた。島田とジーパンが張り込む前に市川が現れたのだ。島田が直ぐに気づき、逮捕に至る。取り調べで市川は千葉の事件については犯行を認めたが本件は「アリバイ」があるという。
だが、微妙な表情で直ぐに前言を翻してしまう。島田は彼の犯行だと決め付けていたがヤマさんはこの態度がおかしいと感じた。そして、市川が本庁に連れて行かれる時、彼のモノだと思われる「子安神社」のお守りが取調室に落ちていた。
しかし、市川はこれを自分のモノだとは認めなかった。これは「安産」のお守り。ヤマさんは自分の体験を思い出す。妻・高子(町田祥子)の持病である心臓発作で子供を一人亡くしたという過去があった。彼は夜中に「お守りの拘り」をボスに告げる。
翌朝の新聞によると偶然のタレ込みから始まった今回の事件は市川の全面自供で解決したように見えた。だが、4000万円については吐いていない。ヤマさんは例の疑問から島田に「市川に会わせて欲しい」と頼んだが彼は自分のメンツからこの件を断る。
空白の三ヶ月を島田は「ドヤに潜んでいた」と言うがヤマさんはそれを否定し、「女の所にじっとしていた」と反論した。「女はいない」と島田。ヤマさんの独自捜査がここから展開される。間もなく、シンコが衝撃的なことを掴んでくる。
市川が叔父を殺した時、そこには何と良子がいたというのだ。真相は勉強を教えに来ていた良子を叔父が犯そうとしたからだった。それ以後、市川は内気な男からケダモノに変わってしまった。ヤマさんは良子のアパートを訪ねて、高田(山田禅二)という管理人に頼み、彼女の部屋を見る。
一方、犯行現場付近で凶器の刺身包丁が発見されたが不幸にもそれで遊んでいた5歳の子供が重体で病院に運ばれてしまう。ヤマさんは市川の言動から良子が彼の子供を身ごもっていると思っていた。その勘は当たる。
シンコが張り込む中、良子は何軒もの産婦人科の前を行ったり来たりしていた。ヤマさんは確信の元で島田に電話を入れ、市川の取り調べを始める。島田は発見された凶器の刺身包丁を突き出し、市川の犯行を未だ信じている。その最中、ヤマさんの子供の一言に市川が反応する。
「子供には関係ないんだ」とムキになる市川。この態度から島田もヤマさんの方向が正しいと認める。再度、良子の部屋をガサ入れするヤマさんと島田。タバコを吸わない良子の部屋の畳に焼け焦げ。遂に市川三ヶ月の集大成が押し入れの中で発見される。
良子はヤマさんの取り調べに「三ヶ月の真実」を告白する。犯人は意外な所に存在していた。それはタバコの吸い殻が決め手になるのだが...。
ジーパン心の叫び 「ケダモノだなぁ」「どうかしてんだよ〜」「ボス、本庁は本庁、こっちはこっちじゃないすか〜」「そんな訳の分かんない本庁の連中の指導なんて、俺、絶対やですよ」