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98. 手錠
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、溝口舜亮、五藤雅樹、菅沼赫、上田耕一、広田正光、今井和男、高村透、春江ふかみ【監督】野村孝【脚本】柏倉敏之【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
非番でデート前の寝癖ゴリ。彼は何気なくデートのプレゼントとして久美から手鏡をもらう。そんなほのぼのとした時間はあっさり破られる。ある信用金庫の駐車場でアタッシュケースを持参した2人の男が数人の男達によって車に拉致され、そのまま連れ去られる。
川縁で二人は殺害され発見される。被害者は免許証から中光商事経理課員の桜井シンイチ、服部ゴロウと判明。七曲署の面々は聞き込みで方々に散る。チョウさんは中光商事の経理課長に事情聴取を行い、二人は当日、社員の給料1200万円を引き出しに行ったとの事だった。
これは経理課員なら全員知っている事実ということである。次に最近辞めた社員のことを訪ねると半年前に三原雄次(五藤雅樹)という男が100万円を使い込みして解雇されたという。弁済するとの約束だったが今は何故か消息不明だった。
一方、デンカが現場で見つけた靴べらから松沢タツオ(溝口舜亮)という前科者の指紋が採取される。彼は現在、北里熔接所というところに勤めていた。ゴリはボスからの命令で食いかけの天丼をお預けにされ、松沢の捜査に出掛ける。
勤務先に行き、他の人間に質問している最中に松沢は突然逃走。追跡するゴリが手錠を掛けようとしたまさにその瞬間、松沢にナイフで腹を刺されてしまう。松沢はゴリの拳銃を奪い、それで手錠を切ろうとするが例によってそれには弾が入っていなかった。
目撃者もいたが拳銃に驚き、逃げ出してしまう。松沢は白い盗難車でそこからゴリと繋がれたまま逃げ去る。逃走途中で車の窓から手錠の鍵を捨ててしまうゴリ。直ぐに盗難車捜査の手配をするボスは負傷したゴリが誘拐されたことにかなり神経質になっていた。
机にはゴリが食べ残した天丼と味噌汁。チョウさん他が必死の追跡を試みている。その時、二人はどこかの倉庫に潜んでいた。松沢はゴリを刺したナイフで手錠を開けようと必死になっている。隣には刺し傷のため出血が止まらないゴリ。
手錠が開かない苛立ちのために松沢はゴリを痛めつける。手錠の鍵を探しに行こうとするがゴリと繋がれている身ではそれも無理であった。ゴリの手首を切って・・・それは出来ずに彼がくたばるのを待つのか。
ボス、ヤマさん、他の刑事達もゴリさんのことが心配で眠れず、署に泊まり込んでいた。ボスは「もう一度最初からやり直す」と発破を掛けた。チョウさんとデンカが松沢の会社寮を訪ねるとそこには「三原雄次」の名刺があった。
働いていたパチンコ屋でも三原は3日前から帰ってこないという。一方、ゴリは倉庫の隙間から犬を散歩させる初老の男を見掛け、久美からもらった手鏡を反射させ、居場所を知らせようとするが結局成功はしなかった。
七曲署には派出所から連絡があり、盛り場で拳銃をぶっ放している男がいるとの情報で現場に向かい、ヤマさんとジーパンはその男を逮捕する。ゴリは段々衰弱していた。だが、彼の食欲だけは未だ衰えていなかった。食欲のため、一時休戦としたゴリは倉庫で食べ物を探し始める。
やがて鮭缶を発見。ゴリはこの時、人様の物をタダでもらっては悪いということで硬貨を数枚置く。2日振りの食事のためうまそうにむしゃぶりつく二人。少し腹が落ち着いたところで二人は世間話をした。その中で松沢を説得しようとするゴリ。
それは聞かずに彼は公衆電話から三原に連絡を取る。逃走の手助けと手錠を切るヤスリを要求する松沢。その時、ゴリはガラス越しにその電話番号をメモした。七曲署の面々の疲労は既にピークに達していたが負傷のゴリを考えるとそういう事も言っていられなかった。
ゴリは「そんな仲間達は自分を必ず助けに来る」と信じていた。更に自首を勧めるゴリ。犬を散歩する初老の男が今度は盗難車を発見。その電話で遂に倉庫の場所が判明する。チョウさんはそこでゴリさんが残した血染めの電話番号が書かれたメモを握りしめる。
ゴリの仲間達はその目的地・八王子に向かうのだが...。
ジーパン心の叫び 「あらっ?なんかこう春も終わったのに随分狂い咲きしてますね。この辺ピラピラッと」「ああでも俺はやっぱりその格好良い女の子とさぁ、こう夢の中でデートしてこう楽しくやりたいなぁ」