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99. 金で買えないものがある
【出演者】石原裕次郎、松田優作、(関根恵子)、露口茂、竜雷太、小野寺昭、下川辰平、青木英美、菅井きん、一の宮あつ子、桜田千枝子、うたた賢、田中力、九重ひろ子、天理淳、安田泰三、上沢知子【監督】野村孝【脚本】小川英・田波靖男・四十物光男【音楽】大野克夫(音楽)、井上尭之バンド(演奏)【原作】魔久平
【あらすじ&ジーパン心の叫び】
突っ走るジーパン。彼は手配中のチンピラを追っかけていた。その最中、新宿副都心の前にある歩道橋でジーパンはある老婆にぶつかる。それが事件のきっかけだった。おばあちゃん・及川トミ(一の宮あつ子)はそこから下にハンドバックを落とし、その中に入っていた100万円がばらまかれ、通行人、タクシーの運転手、出前持ちなどに持ち去られたというのだ。
七曲署に飛び込んできたトミはボスの前でそう息巻いた。戻ってきたのはわずかに14万円。彼女は「歩道橋でバケモノみたいに大きく、髪がボウボウの男」とぶつかったという。そこに殺人事件の一報。刑事達は皆、即座に現場に向かう。
被害者は建築請負業を営む石山リョウゾウ、チエ夫婦。署にはボスとトミだけが残される。そこにジーパンが梶田組のチンピラを捕まえて入ってくる。トミは顔を見るなり「この人」と叫んだ。早速ジーパンはボスから拾われた金の回収命令を出される。
二人は現場へ。ボスはジーパンの援護射撃を撃つ。一方、殺人現場では凶器のバットで惨殺された死体と13:10で止まった腕時計。金庫も荒らされていたが被害者にかなり恨みを持つ者が強盗に見せ掛けた殺人と推測された。
丁度その頃、ジーパンとトミは歩道橋付近で現場検証を行っていた。記憶を辿るトミ。先ず、マスクの子供を連れた母親が思い出された。母親は拾ったことを否定したがトミが子供に鎌を掛けたところ、4万円が戻って来る。2番目はそば屋の出前持ち。
彼も頑なに否定したがジーパンとトミの絶妙なコンビによって10万円が返る。トミが下ろした100万円は息子夫婦に渡す金だった。家を建てて、別居するという息子に「手切れ金のつもりでやるんだ」と吐き捨てる彼女。3番目はオーロラ商事の車。
その前にこの件が新聞記事に掲載されていることを二人は知る。「風に舞う百万円 戻らぬ金に老婆の涙」これがボスの援護射撃だった。その新聞をあらかじめ読んでいたオーロラ商事の社長は自分から進んでお金を差し出す。これでやっと1/4の25万を回収出来た。
次に署に森下町交番から連絡が入る。内本土木を経営する内本コウジ(田中力)という男が26万円を拾ったので返したいというのだ。これで51万円が回収された。しかし、トミは何故か浮かない表情を示していた。
それを察してかジーパンはトミと一緒に息子夫婦(うたた賢、桜田千枝子)のところへ向かう。だが、目の前で展開された息子の母に対する態度に激怒したジーパンはトミを自宅に連れて行く。100万円が全額回収されるまで自分が面倒を見るというジーパン。
たきが作った食事をバクバク食べるトミ。そんな彼女を気遣うジーパン。たきは遠慮を知らないトミとそんな息子に少し苛立っていた。そんな状態の時に内本が殺人事件の有力容疑者であることを知らされるジーパン。動機は請け負うはずの工事を石山に横取りされた事だと思われた。
そのために新聞に掲載されたトミの件を26万円でアリバイに利用しようとしたのではないか?トミはその頃、悠長に競馬場にいた。ジーパンが彼女を見つけ、署で内本について聞き始める。トミは内本のトラックが通ったか通ってないか「見覚えがない」と突っぱねた。
他方、署にはトミのことを気の毒に思った人々が現金書留をゾクゾク送ってきた。そんな好意にトミは突然「お金はもういい」と言い出す。ジーパンは感情的になる彼女を連れて、自宅に戻る。家に入る時、彼女は玄関前に封筒を落とす。その中には50万円の現金。
ジーパンは「正直に話してくれ」と頼むがトミは断固として真実を語らなかった。彼女は親しい人にノイローゼ気味で死にたいと洩らしていたらしい。意を決したボスは内本を誘き出す事を目的に「戻り過ぎた101万円」の件を新聞に掲載する。
果たして、内本の行動はそしてトミはどうなるのだろうか...。
ジーパン心の叫び 「ばかだなぁ、おばあちゃん。何にも言ってくれないからさぁ、俺まで余計な事しちまったじゃないか。無理矢理俺ん家連れて来たりしてさぁ」