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アレなんだよなぁ〜!?

13. 処刑遊戯 SHOKEI YUUGI

【出演者】松田優作、りりィ、青木義朗、片桐竜次、山西道広、友金敏雄、団巌、トビー門口、村松克己、檀喧太、清水宏、磯村健治、重松収、二家本辰己、畑中猛重、青木茂、川村京子、赤木理恵、戸塚孝、前田哲夫、石崎洋光、藤田康之、西内明、星野晃、森健太郎、ユセフ・トルコ、佐藤慶、草薙幸二郎、山本麟一、森下愛子【企画】黒澤満、伊藤亮爾【監督】村川透【脚本】丸山昇一【撮影】仙元誠三【音楽】大野雄二【製作会社】東映セントラルフィルム【製作年】1979【上映時間】100′【封切日】1979.11.17

【あらすじ&感想】

 低予算、低コストの遊戯シリーズ第3弾。

 ご存じマグナム44を持つ凄腕の殺し屋・鳴海昌平(松田優作)はある組織によって無理矢理殺しの依頼をされる。依頼は組織のおかかえ殺し屋.岡島義勝(青木義朗)を始末することであった。

 女ピアノ弾き.叶直子(りりィ)によって誘き出された鳴海は殺しの依頼を受ける代わりに自分の流儀を通す事を組織に強要する。そして、最初の依頼を成功した後に第2の指令を受けた鳴海は...。

 この遊戯シリーズは松田優作の初期の作品としては知る人ぞ知るという物である。だが、正直に言って範疇としてはB級映画であることは否めない。映画の黄金期が去った後の塵といった感もある。

 しかし、鳴海演じる松田優作の存在感は他に類を見ないほど大きい。新進気鋭の監督村川透、そして優作と共に脚本を書き上げた丸山昇一。仙元誠三の少しセピアがかった映像美。低予算でありながら映画好き達のこだわりが其処ここに見られる。

 中でも松田が心酔するロバート.デ.ニーロを意識した鳴海昌平の殺し屋としての鍛え方はまさしくハードボイルドの一つのあり方である。

 そこに挿入される時計屋.田山恵子を演じる森下愛子と優作のほっとした会話のやりとり。このエピソードからも現在の日本映画界で拘りを持った殺し屋を演じきれる人間がいない事ははっきり断言出来る。

 他の2つの遊戯シリーズと共にこの作品も僕自身は数十回見ているだろう。B級映画でありながら人を惹きつけるものがある。それが松田を中心とした映画人の熱意であることは想像に難くない。

 また、これは映画とは関係ないのだが旧一万円札が出て来た時、何か日本人が拝金主義に陥ったのは一万円札が小さくなってからではないだろうかなどと考えたりもした。

 それはともかく松田優作に興味がある若人、今の日本映画界に不満を持つ人々そして映画はお金だけじゃないと考える人達は是非ご覧下さい。(余談-僕が「OLD CROW」というバーボンを知ったのはこの映画でした。)


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