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アレなんだよなぁ〜!?

15. 薔薇の標的 TARGET

【出演者】舘ひろし、中島ゆたか、本間優二、沢田和美、山西道宏、明日香和泉、吉岡ひとみ、ナンシー・チェニー、江角英、友金敏雄、峰竜太、榎木兵衛、加藤大樹、エド山口、団巌、清水宏、重松収、山口頌嗣、飯田浩幾、吉宮慎一、きくち英一、北野清治、河野存臣、豊田真寿、星野晃、村上久勝、伊藤慶子、高橋るみ、古川みよ子、松本のり子、市原えみ、内川まゆみ、尾島弘美、富沢真理子、沢たまき、今井健二、草薙幸二郎、内田良平、佐藤慶、松田優作(特別出演)【企画】黒澤満【監督】村川透【脚本】白坂依志夫、桂千穂【音楽】羽田健太郎、鈴木清司(監督)【撮影】仙元誠三【テクニカルアドバイザー】トビー門口【製作会社】東映セントラルフィルム【製作年】1980【上映時間】99′【封切日】1980.4.19

【あらすじ&感想】

 楽だと思われたヤクの取引。そのヤクを運んだ野本宏(舘ひろし)とその舎弟アキラを待っていたのはアキラの死と宏の緊急逮捕であった。

 4年後、宏はそれを仕組んだ組織に復讐心を抱いて出所した。彼の矛先は直ぐに組織にいる八木という男に向けられた。宏は彼とその女を脅し、大体の事情とお金をせしめることに成功する。

 これを知った八木のボスで今回の芝居を仕組んだ張本人の井戸垣謙三(今井健二)は場合によっては宏をばらすように組員に指示を出す。組織は速攻で宏を押さえ、井戸垣のところへ連れ去ろうとする。

 そこへ宏のムショ仲間だった門田圭介(内田良平)という男が現れ、宏は彼に救出される。そしてその時に門田は小児麻痺の息子を持つという理由と宏の事情を考え、組織をこの前とは逆に填めてしまおうと持ち掛ける。だが、宏は何故か乗り気ではなかった。

 彼はその思いを昔の女.石川杏子(中島ゆたか)に会って晴らそうとする。その一方で門田は宏を畳み掛けるように新しい仲間を紹介する。そいつは鼻っぱしの強い若造の中尾光二(本間優二)という元麻薬取締官であった。この男は直ぐに「上海丸」という船が関連する井戸垣のヤク取引情報を語る。この後、宏は組織から逃れるために身を隠す。

 そして約束の25日、宏と門田は金だけは取ることに成功するが組織に感づかれ、その結果、中尾は射殺されてしまう。宏は組織に追われながらも必死に中尾の妻に戦利金を渡そうとする。門田も常宿で溜まっていた宿賃と酒代を払い、意気揚々とカナダへの出発を決めていた。

 その前に小児麻痺の息子を預けていた「聖マリアホーム」に立ち寄り、お金を寄付したのだが直後に門田は組織によって拉致され、遂に宏は組織と最後の戦いに出る。だが、門田の救出と復讐に燃える4年前の事件には何と杏子と現在のだんな・浜田一郎(佐藤慶)が絡んでいたのだった...。

 この作品は松田優作がゲスト出演しているというので見ただけである。その優作は「落ちぶれたシャブ漬けのハマのロック歌手・矢沢」という設定でほんの2カットほど出ていただけであった。顔も殆ど確認出来ないくらいの役である。

 それにしてもこの映画は村川透監督や周りのスタッフなど優作がいつもやっているメンバーと同じである。だから、全体の構成は「遊戯シリーズ」と「探偵物語」を足して二で割っている感じだ。これだけのサポートがあれば、野本宏演じる舘ひろしが幾ら大根役者でもそれなりにはなる。

 しかし、優作がこの作品をやっていれば(同じ事を嫌う優作は絶対にやらないと思うが)、間違いなくもっと迫力のあるものに仕上がったことは言うまでもない。そして作品には遊戯シリーズ第4弾「復讐遊戯」とでも題名がついたであろう。

 それに野本宏が鳴海昌平になったらもっとユーモアも付け加えることが出来ただろうに。このフィルムは紹介だけはしたが見る価値は全くない。暇つぶしに娯楽として見るとしても...。


パンフ画像



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