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9. 殺人遊戯 SATSUJINN YUUGI
【出演者】松田優作、中島ゆたか、佐藤蛾次郎、阿藤海、草薙幸二郎、竹田かおり、桑原大輔、岡尚美、村松克己、団巌、大前均、榎木兵衛、堀礼文、ひろ新子、水晶昌子、辻田矢路、中川明、鶴岡修、山西道宏、市毛その子、重松収、野瀬哲男、大家博、橋詰真知子、清水宏、源馬均、山中直人、渥美博、松屋司郎、葵そのみ、亀田順子、山内修、新井一夫、久本昇、花城隆、大島光幸、草野大悟、絵沢萌子、小鹿番、長谷川弘、佐藤慶、今井健二【企画】黒澤満、伊藤亮爾【監督】村川透、崔洋一(助監督)【脚本】播磨幸治、佐治乾【撮影】仙元誠三【音楽】大野雄二【製作会社】東映セントラルフィルム【製作年】1978【上映時間】92′【封切日】1978.12.2
【あらすじ&感想】
遊戯シリーズ第2弾。5年ぶりに浜に「復讐のメロディ」と共に殺人マシーン・鳴海昌平(松田優作)が戻ってきた。だが、やくざの組織を潰した5年前より状況は悪化していた。その頃の女.津山美沙子(中島ゆたか)と少女.桜井昭子(竹田かおり)もしぶとく生き抜いていた。
鳴海は彼の情報を聞きつけた対立する両方の会長から仕事の依頼を受ける。鳴海を中心に壮絶な殺人劇が始まる...。
最初のクレジットの助監督のところに崔洋一の名前があった。「月はどっちにでている」で一躍有名になった監督である。意外に昔の映画を見ていると監督や俳優を問わずおやっと思う名前を見ることがある。へーと思うと同時に昔は苦労していたんだなあとも考える。まさに人に歴史ありである。
この映画の筋に戻ると1979年から始まるTVドラマ「探偵物語」に繋がるコミカルな演技がかなり見られる。最後の場面などはその最たるものである。これは優作自身がかなり意識してやっているのだろう。この頃に彼の映画人としての転換期が見られる。
少し余裕が出たのと同時にある程度マスコミにブレイクした自分をどの様にしていこうか苦悩していたのかもしれない。この偉大なるB級映画は彼とスタッフの試行錯誤が其処ここに見られる。それだけに僕にとっては思い出深いのである。
この頃は高校生で洋画などは殆ど見ていなかった。映画と言えば優作の映画しか見ていなかったのである。今はこのページに一端の事を書いているがこの遊戯シリーズが僕の原点なのである。誰がなんと言おうとも僕はこれからもこの映画を心の底に持ち進んで行く。
松田優作の男の美学(今は死語になった)に触れたい方は是非ご覧下さい。また、阿藤海演じる井筒文太の演技は「傷だらけの天使」で水谷豊がやっていた役(あきら)に通ずるものがあり笑える。